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小児外科は、様々ある看護分野の中でも、特に向き不向き、好き嫌いがはっきりと出る看護分野のひとつであると言われています。小児科とはまた違った小児外科の特徴や看護師の役割、やりがい、求人事情などについて紹介していきます。

★小児外科とは?

小児外科とは、生まれてすぐの0歳の新生児から15歳までの子どもを対象として、外科手術を必要とする病気を診断、治療していく診療科目となります。外科であっても特殊な技術を必要とする心臓外科、脳神経外科、形成外科などの治療、手術などについてはそれぞれの専門分野に引き継ぎをし、治療や手術を専門的に行ってもらうことになるため、このようなケース、疾患については小児外科では治療は手術の対象とはなりません。

小児外科で取り扱う症例として多いのが、先天性の疾患となります。先天異常から様々な疾患や症状が複雑に重なり合い、治療や手術が他の分野では困難であるといったケースが小児外科での治療、手術の対象となります。小児がんや腸閉塞などといった疾患の治療も多く行っています。

★小児外科の看護師に必要なこと・役割は?

・小児に対する知識が重要

小児外科では、先でも述べたように生まれてすぐの0歳の新生児から15歳までの子どもが治療や手術の対象となります。小さな子どもの身体に対して治療や手術を行っていく上で看護師は子どもの身体の作り、機能などの解剖生理学についての知識をしっかりと持つことが重要となります。子どもの身体や機能というものは、ただ大人の身体や機能が小さくなったというわけではなく、まだまだ大人ように完成したものではない成長途中である全く別物ということから、子どもに対する独自のスキルが必要となるのです。

身体の作りや機能が違うことから、症状の表れ方や進み方、悪化の仕方なども全く違います。小児外科の看護師は、治療や外科的手術を受ける子どもに対して、疾患や解剖生理学などといった幅広い知識を十分に持ち、知識や外科的手術がスムーズに安全に受けることができるように全身状態の観察やアセスメント、看護展開をしていく必要があります。

・高いコミュニケーション能力が必須

小児外科の看護師においては、やはりコミュニケーション能力が全ての関わりにおいて何よりも重要と考えられています。治療や外科的手術を受けることになる子どもに対してはもちろん、治療の対象となる子どもだけではなく、子どもの両親や兄弟姉妹、祖父母など周りの方々に対するコミュニケーションも非常に重要となってきます。

治療や外科的手術を受ける子どもは、治療や外科的手術を受けることに対する不安や恐怖と合わせて、家庭とは違う病院という環境の変化や家族と一緒に過ごすことができないことなどからさらに不安感や精神的なストレス、負担などが増すと考えられます。小児外科の看護師は、治療や外科的手術について不安感や恐怖感を少しでも取り除くことができるような説明、伝え方や今の状況をわかりやすく伝えていくスキルが必要となります。最近では小さな幼児に対しても、疾患や治療についての説明をきちんと行うことの重要性も取り上げられてきています。このようなことをカバーしながら、自分の疾患や状態、治療について不安や恐怖を感じている子どもたちの精神的なケア、フォローをしていくことが求められます。

また、精神的なケア、フォローは子どものみを対象にしたものではなく、子どもの両親や兄弟姉妹、祖父母など周りの家族の方々に対しても同様です。大切な我が子、家族に先天的な疾患があり入院をして治療、外科的手術などが必要になるという状況で、家族の方々も計り知れない不安感や精神的なダメージを受けることになると考えられます。治療をスムーズに安心して受けることができるためにも、子どもをとりまく全ての家族に対しての精神的なケアやサポートも看護師には求められるのです

また小児病棟では、感染の予防、外部からの菌の持ち込みの予防など様々な観点から、他の病棟とは異なり普段から面会制限などが設けられていることが多い病棟でもあります。そのため、両親しか面会ができない、短時間しか面会ができないというようなケースが多くあるため、面会ができない家族への配慮やコミュニケーションを取ることができる工夫などを考えていくことも大切な精神的ケアのひとつとなります。

★看護師が小児外科で働くメリット

小児外科で働く看護師の最大のメリットは、子どもと触れ合いながら関わりながら働けることです。小児外科では、小児専門となることから、常に子どもと関わり接しながら仕事を行っていくことになるので、子どもが好きな人には理想の環境だと言えるでしょう。子どもとの密な関わりから、信頼関係を築き上げていったり、病気に悩んだり苦しんだりしていた子どもが治療を受け、元気になっていく姿を見ることができたり、回復していく過程を見守ることができることから喜びや看護師としてのやりがいを強く感じることができることも魅力のひとつです。

★看護師が小児外科で働くデメリット

小児外科で働くデメリットは、子どもにおいても子どもを支える家族の方々においてもコミュニケーションを取ることが非常に難しいケースが多いこと、また付き添い入院をする親の目がシビアであることなどがあげられます。子どもは大人のような理解力があるわけではないので、時に常識が通用しなかったり、薬ひとつ飲むにしても時間がかかったりなど治療を行っていく中で、何事においてもスムーズに進まないということが多々当たり前にあります。そのため、子どもとのコミュニケーションは特に根気がいり、子どもがあまり好きではない、苦手だという人にとってはかなり大きなストレスがかかる職場になるでしょう。

また、我が子を心配し常に子どものそばに寄り添い、付き添い入院をしている両親などとのコミュニケーションもとても繊細で難しいものになりやすいと言われています。我が子を心配するあまり、また様々な精神的なストレスや負担などから看護師への風当たりが強くなったり、看護師の行動や言動、子どもとの接し方などを細かくチェックされるということも日常的にあることです。治療をスムーズに進め、より良い看護を行うためにも日々子どもに付き添っている両親や家族の信頼というのはとても重要なポイントとなるため、コミュニケーションを上手くとりながら信頼関係を築き上げていくことが難しいながらも看護師の大切な役割となります。

★小児外科の看護師の求人事情

小児外科の看護師の求人はそれほど多くはありません。小児科の看護師求人は多くあるのですが、小児外科を診療科目として持つ病院やクリニック、診療所などが小児科に対して少なくなるために、看護師の求人情報数も少ない傾向があります。

参考までに、東京都内の病院で日本小児科学会の基準を満たした小児外科の「認定施設」は12、「教育関連施設」は9です。小児外科専門医や小児外科専従医の人数、小児外科病床の有無、症例数、その他日本小児科学会の厳しい審査基準を満たした施設が選ばれています。

認定施設/教育施設病院名住所
認定施設東京慈恵会医科大学外科港区西新橋3-25-8
順天堂大学医学部附属順天堂医院小児外科・小児泌尿生殖器外科文京区本郷2-1-1
東京大学医学部附属病院小児外科文京区本郷7-3-1
昭和大学江東豊洲病院小児外科江東区豊洲5-1-38
昭和大学病院小児外科品川区旗の台1-5-8
東邦大学医療センター大森病院小児外科大田区大森西6-11-1
国立成育医療研究センター(外科)世田谷区大蔵2-10-1
慶應義塾大学病院小児外科新宿区信濃町35
東京女子医科大学小児外科・第二外科新宿区河田町8-1
日本大学医学部小児外科板橋区大谷口上町30-1
杏林大学病院小児外科三鷹市新川6-20-2
東京都立小児総合医療センター府中市武蔵台2-8-29
教育施設聖路加国際病院(小児外科)中央区明石町9-1
総合母子保健センター愛育病院小児外科港区芝浦1-16-10
東部地域病院(小児外科)葛飾区亀有5-14-1
日本赤十字社医療センター(小児外科)渋谷区広尾4-1-22
東京医科大学病院小児外科新宿区西新宿6-7-1
東京都立大塚病院(小児外科)豊島区南大塚2-8-1
順天堂大学附属練馬病院小児外科練馬区高野台3-1-10
東海大学医学部付属八王子病院(小児外科)八王子市石川町1838
帝京大学医学部外科学講座小児外科板橋区加賀2-11-1

 

他にも小児外科を設置している病院はありますし、開業医、規模の大きくないクリニック、診療所などの場合は、小児科の中に小児外科やアレルギー科などの診療科目を合わせ持つ病院もありますが、やはり数はさほど多くありませんので、看護師の求人も探しにくい現状があります。小児外科専門の看護師の求人募集を探す場合には、「マイナビ看護師」などのように看護師求人情報を専門に取り扱っている転職支援サービスを活用していくのが良い方法のひとつです。