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看護師でも法律事務所のパラリーガル(法律事務職)として働くことができるのをご存知ですか?募集枠は少ないものの、実際に法律事務所の求人ではパラリーガルとして看護師の経験がある人を募集しているところもあります。今回はそんなパラリーガルとして、弁護士と一緒に法律事務所で働く「パラリーガル看護師」の仕事をご紹介します。

1.法律事務所で働く「パラリーガル看護師」とは?

「パラリーガル」という言葉を初めて聞いた人もいるかもしれません。まずパラリーガルとは法律事務所で働く「法律事務職」のことです。弁護士の監督・指示のもとで、法律事務の仕事を行う立場の人のことを言います。主な仕事は、以下の通りです。

  • 案件に関する必要なリサーチ
  • 契約書・訴状の試案や書類の作成
  • 案件に関する判例の検索や調査
  • 契約書を訳す

そんなパラリーガルの仕事を、いわば「法律とは無縁の看護師」が行うとはどういうことでしょうか?これまでまったく法律に関連した仕事をしたことがない人にとっては、「パラリーガルになるには法律の知識は必要だろうから看護師には無理ではないか?」と思った人もいるでしょう。では実際に検索してみて弁護士事務所のHPなどを見ると、事実として看護師の資格を生かしてパラリーガル看護師として働いている人がいます。パラリーガルとして看護師を募集している法律事務所は数は少ないものの、実際にあります。

ではどんな仕事をしているかというと、看護師がパラリーガルとして働くときは、これまでの臨床での経験を生かして「B型肝炎訴訟」や「交通事故等に関する訴訟」の分野に関わる事務を行うことが多いようです。法律事務所内でそのような特定の部門で、弁護士の指示や監督のもとほかの事務職員とともに弁護士のサポートを行うことが主な仕事という風に見受けられます。

未経験という話でいうと、パラリーガルという仕事は法律の知識がそんなになくてもパラリーガルとして働いている人もいます。当然弁護士を目指している方など半ば専門的な人もいますが全員ではありません。最初は法律に詳しくなくても仕事を続けていくなかで最終的には法律に精通した専門家として働くことが求められます。

続いて法律事務所で働く「パラリーガル看護師」の仕事内容をさらに詳しく見ていきます。

2.パラリーガル看護師の具体的な仕事内容

ではパラリーガル看護師の仕事とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

医療訴訟案件(とくにB型肝炎訴訟など)

パラリーガル看護師の看護師の知識や経験が求められる訴訟の分野には、医療訴訟やB型肝炎訴訟などがあります。とくに「B型肝炎給付金請求訴訟」では、昭和の時代のある期間の予防接種等の際に、注射器の連続使用などでB型肝炎ウイルスに感染した人は相当数いるとされています。これらの対象者の病態に対して国がお金を支払うというものが「B型肝炎給付金請求訴訟」です。この対象者として認定してもらうためには、国を相手に国家賠償請求訴訟を起こす必要があるわけです。法律事務所では、こうした訴訟を起こす人のために医療カルテを調べる・訴訟の調査や文書を作成するなどのサポートを行います。そのサポートの過程で、看護師の医学・看護知識が求められているのです(こちらも参照)。

交通事故案件など

ほかにも交通事故や医療事故案件などに対しては、弁護士の指示や監督のもとで医療記録を精査したり、適切に検査や診断を受けるための準備をしたりします。さらに診断書の作成を医師に依頼するときには、依頼者の面談に付き添うことも仕事の一つとなります。

3.パラリーガル看護師になるための条件とは?求人は少ない?

法律事務所で働く「パラリーガル看護師」の募集はごく限られているものの、看護師経験者をパラリーガルの正社員として募集している法律事務所もあります。ある法律事務所の募集では、B型肝炎訴訟・給付金請求や交通事故に関する部門での募集を行っていて、法律の知識や法律事務所の勤務経験がなくても、現場で仕事を教えてもらいながら働ける体制になっています。

求人の一例ですが、勤務時間としては勤務時間  9:30〜18:00です。夜勤・二交代がある病棟などとは大きく違いますね。年収は 給与300万円〜400万円程度の求人がでていますがこれはおそらくおおくの看護師さんの年収よりも下回るかもしれないですね。あと求人によっては看護師経験資格手当ありという求人もありました。総じてかなり「サラリーマン」っぽい待遇になるというイメージですね。

ただ、看護師資格保有者なら誰もがパラリーガル看護師に応募ができるというわけではないようです。ある求人は看護師や准看護師経験が2年以上・オフィスワークができる程度のワードやエクセルが使えることなどが必ず求められる条件として提示されていました。それ以外にも看護師以外での事務職の経験があったり、B型肝炎訴訟に関わるのなら病院で消化器系の勤務経験があったりなど、パラリーガル看護師を募集する事務所によっても、応募資格は異なるといえるでしょう。

パラリーガル看護師で採用されやすい人材とは?

求人としては希少な法律事務所で働く「パラリーガル看護師」ですが、採用されるポイントとしては、これまでの臨床経験や医学・看護知識を、パラリーガル看護師として法律事務の仕事に生かせるのかが鍵になります。例えばB型肝炎訴訟に関わるときには、国を相手に裁判をするときになるべく依頼者に有利な証拠が出せるような書類を作っていくことも大切です。これまで培った医療知識と依頼者の状況、そして法律や裁判の理解など、それらを総合して裁判の準備に取り組むことのができる総合力がもっとも求められているといえます。

さらに病院の仕事とは異なることを踏まえて、法律事務所の職員として、チームの一員として意識しながら働けるかも、重要な要素になるでしょう。

4.パラリーガル看護師になるためにはどうすればいい?有利な資格は?

法律の分野に興味がある、ぜひ新しいことにチャレンジをしたいという看護師の方で法律事務所で働く「パラリーガル看護師」になりたい場合は、どうすればいいのでしょうか。基本的に看護系の転職サイトには募集はほとんどなく、一般の転職求人サイトやエージェントに登録して探すことが基本になります。さらに法律事務所がパラリーガル看護師を募集する機会も多くないため、病院で働きながら転職の機会を狙うという人もいるでしょう。そうなったときに、パラリーガル看護師として働くための資格や勉強をしておくのも、転職が有利になるコツです。以下のような資格や認定試験を受けておくこともおすすめです。

<パラリーガル看護師として働くのに有利と思われる資格>

・医療コーディネーター(一般社団法人日本医療コーディネーター協会)

医療を提供する側と医療を受ける側の患者や患者家族の間の架け橋となる役割を医療コーディネーターは担います。インフォームドコンセントやセカンドオピニオンなど患者や家族の意思決定を支える立場を学ぶことで法律事務所での訴訟の際にも役立つに違いありません。

・パラリーガル認定資格試験(初級・中級・上級)(一般社団法人日本リーガルアシスタント協会)

パラリーガルを目指す人向けの研修と資格の認定を行っています。この試験の講座をとることで法律事務所への就職の紹介なども行われているようです。

・日本弁護士連合会主催の認定試験

この認定試験は法律事務所に入所した職員のみが受けられるものですが、パラリーガルがどのような仕事を具体的にしているのかを知ることができます。日弁連ではパラリーガル向けの研修や試験を実施しており、弁護士秘書として働く基礎を身につけることができ、さらに日常業務から裁判制度・訴訟の仕組みなどを体系的に学ぶことができます。

 

法律事務所で働く「パラリーガル看護師」になりたい方へ

パラリーガル看護師は、現在では限られた法律事務所からの求人には限定されますが、そのやりがいは大きいといえます。病院とは異なる新たな法律という分野で挑戦したいというチャレンジ精神のある看護師には向いているでしょう。困っている人を助けるというスタンスは医療でも法律でも同じであり、パラリーガルとして社会に貢献している意識を強く持てるのも特徴と言えます。

たとえすぐに法律事務所での募集がなくても、法律に興味がありパラリーガルとして働きたいのであれば、今回紹介したようなB型訴訟請求を主に扱っている法律事務所に直接応募をしていく方法もありますし転職エージェントにとりあえず相談する方法もあります。あなたに熱意とやる気があれば、ぜひ新たなパラリーガル看護師という分野に飛び込んでみてはいかがでしょうか。