看護師のUターン転職・Iターン転職

1.Uターン転職・Iターン転職とは?それぞれの理由ランキングは?

キャリ姉
まずは簡単に用語の説明をしておきます。「Uターン」とは、学生時代や若い頃は地元を離れて都会で生活していたが、生まれ育った出身地に戻って仕事をするケースを指します。例えば、地方から都心部の大学に入学し都内の病院で勤務したが、転職して出身地に戻ったら「看護師のUターン転職」となります。Iターン」とは、人口還流現象の一つの表現で、実家などがある出身地とは異なる地方に移住するということです。例えば東京出身で東京で看護師をやっていた人が福岡へ移住して転職したら「看護師のIターン転職」となります。

総務省の「田園回帰に関する調査研究報告書」によると、Uターンの理由は、「ふるさとで暮らしたいと思ったから」というのが70%を超えます。タイミングとしては「就職」「仕事を辞めた」「転職」「学校卒業」等が挙げられていて、「仕事を辞めた」というのも結果的には地元で新しく求職をする想定をしているわけですし、「学校卒業」も一旦は就職しなかったとしてもいずれは地元で働くことを視野に入れているわけなので、多くの人が「働き方」の面で「地元で仕事をしたい」という気持ちでUターンをしていることがわかります。看護師で言っても「住み慣れた地元で就職したい」「親と一緒に暮らしながら看護師として輝きたい」という理由でUターン転職する人も多いです。

また同じ資料でIターンの理由を見ると「気候や自然環境に恵まれたところで生活したい」というのが約50%に登ります。次いで「働き方や暮らし方を変えたい」「都会を一旦離れたい」などが続きます。Uターンと違ってIターンは、自分の地元ではない別の新天地で活躍したいということなので、これまでの自分の人生に変化をつけたいという人が多いです。看護師の方でも「東京の忙しい病院よりももっとゆっくりした地元の病院で仕事をしたい」「大好きな街(※沖縄などは多い)があってそこに住みたい」という理由でIターン転職する人もいます。

 

※Uターン・Iターンの理由ランキング

Uターンの理由Iターンの理由
1位出身地で暮らしたい気候や自然環境に恵まれている場所がいい
2位家族や親せきが近くにいる環境がいい働き方や暮らし方を変えたい
3位気候や自然環境に恵まれている場所がいい都会の生活を辞めたい
4位働き方や暮らし方を変えたいアウトドアスポーツなど趣味を楽しみたい
5位物価など経済的なメリットがある物価など経済的なメリットがある
キャリ姉
このように、Uターン転職・Iターン転職にそれぞれの特徴があるわけですが、需要が少ない職種であればそんなに好き勝手に居住地を変えるわけにもいかないんですが、そこは看護師の強みです。看護師は都会でなくても地方にも医療機関は必ずありますし、どの地域でも一定程度の需要は必ず見込めます。看護師の中でも特に独身の人は、自由に移住しながら生活する人もいるほどです。看護師はUターン転職・Iターン転職がしやすい職種であることは間違いありません。

引き続き、以下ではの看護師がUターン転職・Iターン転職について紹介します。転職を成功させるコツはもちろん、都会でなく地方都市で生活する実態などにも言及していきます。

看護師のUターン転職・Iターン転職(2)

 

2.看護師のUターン転職のメリット・デメリットは?

看護師転職相談S子

転職相談S子
私は元々熊本県の看護学校出身で、就職で都内に出てきました。今看護師として勤務して5年経ちましたが、都内の生活に疲れたのと、親元に少し戻りたいという気持ちが湧いてきて、転職エージェントなどを見ています。いわゆる「Uターン転職」になると思うんですが、少し考えが甘いかなという自覚も自分であり悩んでいます。
キャリ姉
看護師がUターン転職する理由は様々です。上記でUターンの理由で「ふるさとで暮らしたいと思ったから」という人が多いと言いましたが、もっと具体的に言うと転職相談S子さんみたいに「都内の生活に疲れた」みたいな人もいますし、「看護師として働いて環境に適応できないから地元に帰る」という人もいます。また「最先端の医療に接しそれを出身地の地域に還元するためにUターン転職をしたい」という看護師ならではの意見の方もいます。

さらに看護師は女性が多い職業ですから、結婚して子育てがしやすい環境を求めてUターンをする看護師もいますし、結婚して子どもが生まれて、その後離婚をして親の助けを求めてUターンをする看護師もいます。看護師がUターンをして転職する理由は、その看護師の方によって様々なのでUターン転職=考えが甘いというわけではないと思いますよ。

転職相談S子
少し安心しました。初めての転職というのもありますし、それがUターン転職ということもあり少し不安なんですよね。Uターン転職のメリットとかデメリットとかどんな感じでしょうか?
キャリ姉
メリットとしては、まず住み慣れた環境に戻るということは自分の精神的な安定を図ることができる点はあるでしょう。見慣れた場所やよく通っていた場所なども日常的に目にすることができますから、安心して暮らすことできます。またUターンをする地域は、自分の出身地ということで、その地域に恩返しをするスタンスをとることができますから看護師として働いてやりがいが持てると思います。仕事以外で言っても、地元は旧友もいるでしょうし、ワークライフバランスをとりながら、看護師人生が送れる点はメリットです。

転職相談S子さんは該当しませんが、結婚や出産でUターン転職する看護師もいて、その場合は子育てに関して言うとUターンをすることの意義はとても大きいです。自分が住み慣れた環境で子育てをすることができますし、両親のサポートも受けることができます。看護師として多忙な日々が続く中で、両親に子どもを預けて夫婦でどこかに旅行に行くことも可能です。育児不安についてもご自分を育ててくれた両親が傍にいるわけですから、安心して子育てをすることができることと思います。

Uターン転職のメリット

転職相談S子
なるほど。Uターン転職はメリットはやはりありますよね。私も元々田舎育ちなんで地元の方が精神的には安定します。まだ今は独身ですが将来的に子供を産むことも想定するとメリットは大きいですね。デメリットとしては・・・?
キャリ姉
デメリットとしては、Uターンをすることで環境の変化が伴う点でしょう。もちろん、Uターンの先は出身地ということでなじみの深い地域であることは確かですが、懐かしさがある反面、地域によっては大きく変わってしまっている場所もあります。また職場に関しても、転職という形で新たな新転地となるわけですから、適応するのに時間を要したり、あるいは転職前の看護業務と大きくかけ離れているといったこともあり得るかもしれません。そのため、Uターンの転職を機にストレスフルなこととなる可能性もあります。

また、Uターンをすることで給与が下がるケースも考えられます。都心からUターンをして田舎に戻った看護師の中には、年収が100万円も下がってしまったと嘆いている看護師もいました。Uターンはメリットもありますが、しっかりと転職先を見つけなれば、ワークライフバランスが取りにくくなるなどデメリットもあるのです。

転職相談S子
おっしゃる通りですね。年収もできれば大幅減額は嫌ですし情報収集が必須ですね。出身地なので何でも知っているという気分になってもいけませんし、Uターンをする前に、Uターン転職先は、十分に情報収集していかなければいけませんね。

Uターン転職のデメリット

 

3.看護師のIターン転職のメリット・デメリットは?

看護師転職相談L美

転職相談L美
私は都内23区出身で今も実家が都内にあり、そこから江東区の病院へ勤務している25歳の看護師です。今Iターン転職を考えていまして、実は大好きで今も定期的に旅行に行く街「福岡」に住みたいんです。東京よりも賃貸や飲食の物価も安いんですが都市機能としては充実していますし、お隣韓国へは1時間でいけますし、住んでいる人の朗らかな雰囲気も方言も大好きなんです。まだ独身なんで福岡で恋愛して結婚して・・・なんてことを妄想したりもします。割と本気でIターン転職を考えています。
キャリ姉
Iターン転職自体は将来の選択肢の1つとしてすごくいいと思いますよ。Iターンをしたいと望んでいる看護師の理由は様々です。一般的なIターンの理由は冒頭で解説しましたが、看護師でいえば、例えば、人口の密集する都心部は医療機関を利用する患者さんの数も多く、看護師不足で多忙になりがちなので、そこから逃げ出したいという看護師もいますし、過疎化が目立つ地域に貢献したいという考えを持つ看護師もいます。また転職相談L美さんのように、大好きな街で仕事と生活のバランスを保ちたいという気持ちで東京以外に移住したいと希望する看護師もいます。
転職相談L美
福岡が好きすぎて今は気持ちが前のめりになっているところもありますが、そう言って背中押してもらえると嬉しいです。看護師のIターン転職について一般的に言われるメリットって何になるんでしょうか?私の場合は好きな街に住めるの1点なんですが。
キャリ姉
Iターンをすることのメリットは、まず自分が望んだ地域の空気を吸って生活できるということですね。転職相談L美さんで言えば大好きな福岡にどっぷり浸れるというわけです。好きな街なら常にリフレッシュができますよね。都心と異なる文化に触れることもできますし、移住した地域の環境一つ一つに楽しみを覚えることができるでしょう。また新転地としての職場で働くことは、新鮮さを味わうこともできますし、その医療施設によって異なることも学べるチャンスを得られます。もし新転地が過疎地ということであれば僻地手当などの経済面でもメリットはあることでしょう。

Iターン転職のメリット

転職相談L美
メリットは多いですよね。逆にデメリットは・・・?
キャリ姉
新天地ということで、リフレッシュできる反面、適応ということでストレスが発生することが考えられます。転職相談L美さんは何度も福岡へ行っているようですが実際に住んでみると違う感覚を抱くかもしれませんし、新しい職場に適応することも何らかのストレスが加わるかもしれません。またIターンは、都心部から田舎への移住ということで、何かと不便なことも多く、交通機関の整備やデパートといった大きなお店もないことが多いです。福岡は大丈夫でしょうが・・・。

あと都心部に比べて、給与が下がるということが考えられます。後述しますが、やはり傾向としては地方よりも都心の方が給料は高いです。そのため、経験年数が多くあったとしても減給して働くこととなり、モチベーションが低下してしまうこともあるかもしれません。

転職相談L美
Iターンをする前にしっかりと先を見通して転職をする必要があるとうことですね。
キャリ姉
そうですね。転職先の情報収集は怠らずにやりましょう。Iターン転職成功のコツは、いかにIターンをするデメリットを少なくできるかということにかかってきますから、とても重要な作業です。

Iターン転職のデメリット

 

4.地方都市の看護師求人の特徴は?都会との比較など

キャリ姉
転職相談S子さんも転職相談L美さんも地方都市への転職を希望しているわけですが、ここでは地方都市の看護師求人についていくつか特徴をまとめてみます。

まず1つは「そもそも求人が都会より少ない」ということです。看護師はまだ他の職種に比べると地方都市の割には求人が充実している方だと言えますがそれでも少ないです。また、地方都市での看護師の求人では、准看護師の求人が多く見られると言う特徴があり、正看護師の求人が全てではない点も注意が必要です。

次に「給料は地方の方が安い傾向にある」ということです。一般的に都会エリアの方が看護師の給料は高く、特に東京・千葉・神奈川などでは、国内最高水準となっている場合が多いです。下記の都道府県別の看護師の年収データでも東京は2位・千葉は4位・神奈川は5位と総じて上位にいます。地方都市の1つで山梨なども上位にいますが統計の母集団の数が多いのでややデータの深みに欠けるかもしれません。

 

都道府県月収年間賞与年収勤務者数
1位京都府376,700円893,500円5,413,900円13,450人
2位東京都370,600円876,200円5,323,400円48,360人
3位山梨県380,700円672,000円5,240,400円2,300人
4位千葉県359,500円801,000円5,115,000円26,050人
5位神奈川県357,900円779,600円5,074,400円31,240人

(参照:厚労省・賃金構造基本統計調査・賃金構造基本統計調査に関する統計表)

キャリ姉
一方で看護師の年収が低い都道府県でいうと、下記のデータの通り、地方都市の鹿児島や宮崎などが入ってきており、上位の都道府県と比べると140万円近く平均年収が低いというデータになります。都会での看護師の勤務は、救急対応の病院が地方と比べて多い傾向にあり、夜勤をはじめとする各種手当が充実していると言う点も、都会と地方都市の給与水準に大きな影響を与えていると言えます。

 

都道府県月収年間賞与年収勤務者数
43位滋賀県306,300円543,900円4,219,500円5,300人
44位佐賀県292,300円647,300円4,154,900円5,530人
45位長崎県285,200円726,100円4,148,500円7,540人
46位鹿児島県285,800円634,100円4,063,700円11,960人
47位宮崎県269,400円725,900円3,958,700円7,710人

(参照:同上)

キャリ姉
あとは「期間限定の求人・地元の人優先の求人」についても言及しておきます。期間限定求人とは、例えば東北などでは冬季限定で求人が出てくるケースがあり、これは冬の豪雪によって通勤が困難になり退職してしまう人や休んでしまうが続出するため、雪の期間だけ人員を補充するといった方法です。また沖縄などの離島でも短期集中勤務のナースを募集していたりもします。ナースパワーなどで短期派遣の求人は出ています。

「地元の人を優先する求人」という採用枠も私は経験しています。これは暗黙の了解のような形で、地元の人を優先的に採用するようなイメージです。方言や文化の問題などもあるので仕方ないとは思います。看護師はとにかく人材不足が問題となっていますので、地方求人=地元優先とはならないですが、訪問看護などの場合には土地勘がある事が優先される可能性もあるのでこの傾向は強まります。

地方都市の看護師求人

 

5.地方都市の生活実態は?都会から引っ越してやっていける?

キャリ姉
Uターン転職の人はそこまででもないですが、Iターン転職の人は全く田舎の生活実態が肌感覚でわかっていなくて地方での生活に躓く人もいます。地方都市の生活実態については転職前に理解しておく必要があります。

よく、「田舎は物価が安い」というような事を言う人もいますが、実際にはほとんど変わらないエリアもあります。不動産に関しては明確に地方の方が安いですがスーパーの値段やもちろんコンビニの価格などは大差は基本的にはない印象です。「地方だから生活費が安いはず!」とイメージだけで動かずに実際にIターン候補の土地に行って数日暮らしてみるような行動も必要です。

また地方都市では、運転免許が必須のケースが多いです。公共機関があまり発達していない地方都市への転職では、車通勤が大前提になると考えて下さい。もちろん、地方都市でも公共機関の発達している地域なら問題はありませんが、運転免許は持っていた方がいいです。職場に無料駐車場が完備されている事が多く、都会と比べて経済的な負担は少ないですし、プライベートでも車が必要になることは多いです。地方都市では、バスや電車の数が少なく深夜まで運行しているという事はまずありませんし、近所のスーパーへ買い物も徒歩で行ける事はあまり多くありません。場所によっては、コンビニエンスストアすら車で行く必要があるという事もあります。地方都市では「一家に一台」ではなく「一人一台」車を所有している事が多く、また雪の降る地方にいた場合、夏用・冬用の車を所有している事もあります。

あとは人間関係ですね。都会は常に新しい人が入っては出ていきという流れがありますが地方都市ではずっと何十年も住んでいる人達が多かったりします。東京のようにマンションの横の部屋に誰が住んでるかわからないというような人間関係ではなく、季節のイベントを一緒にこなしたりもっと密な人間関係になることもあります。ですので郷にいりては郷に従えではないですが柔軟な感覚で地方に飛び込む気持ちも大事です。特にIターン転職の時は全くの新天地になるので意識したほうがいいでしょう。

他にも仕事が終わった後のプライベートを楽しむ選択肢が東京ほどはなかったり、大きなショッピングモールや有名百貨店などもなかったり、人口が東京より少ない分、合コンなど出会いの機会も少ないかもしれません。そういった点も受け入れてUターン・Iターン転職は検討しましょう。

地方都市の生活実態

看護師のUターン転職・Iターン転職の成功のポイント

看護師がUターン転職・Iターン転職で地方へ行くことは、様々な良い点・悪い点があります。ですが、強い思いがあって地方へ転職すると決意している看護師なら、どんな障害があっても乗り越えて行けるでしょう。ただ、求人を探す事に関しては、看護師の転職に精通しているプロに任せた方が確実です。遠い地方へわざわざ出向いて面接を受けたのに「思っていたのとは違った」というようなことを繰り返していてはお金も時間もかかります。そんな思いをする前に、マイナビ看護師などの転職エージェントを有効活用して、任せられるところはプロに任せて失敗のない転職をした方が効率がいいです。是非看護師転職エージェントを味方につけて Uターン転職・Iターン転職を成功させましょう。