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病床数は今後どんどん減少する傾向にあると言われています。これは高齢化が進んだ結果、膨らみすぎた医療費の低下を目的とする国の大きな動きの1つです。では病床が少なくなった分、患者様はどこに行くのでしょうか。それは在宅です。病院のような手厚い医療を必要としていない患者は在宅で医療サービスを受ける方針となります。家にいながら、医療サービスを受けるために必要なのが在宅医療です。

在宅利用を提供しているのは、ホームクリニックなどと言われる「訪問診療」、看護師が病棟で行うようなケアを在宅でも行う「訪問看護」が代表例です。厚生労働省が発表した在宅医療に関するホワイトペーパー(URL)によると2000年前半から2014年までにレセプト数換算で3倍にも訪問診療の実績が増えています。このように在宅医療は現在盛んに行われており、今後もさらに拡大して行くことが予想されます。

上記のような流れの中で、在宅利用に関する訪問診療や訪問看護に関する看護師求人は増えています。ここでは訪問看護と訪問診療の働き方や看護師の仕事内容の違いをご紹介します。訪問看護と訪問診療の仕事内容の違いを学んでいただき、在宅医療などへの転職を考えるきっかけになりますと幸いです。

1,在宅医療における「訪問看護」「訪問診療」の仕事内容の違い

(1)訪問看護の仕事内容とは

訪問看護ステーションは、自宅で療養生活を送る利用者をサポートするサービスです。利用者の自宅に訪問してバイタルの測定や点滴、バルーンの交換など医療処置、療養上のお世話を行います。ケア内容は要介護度や病状によって異なりますが、一般的には30分-60分の処置を行います。1日3−5件程度の居宅にお伺いする場合が多いでしょう。利用者の状態をかかりつけ医やケアマネージャー等に連携するのも重要なお仕事の一つです。地域を一つの病棟に見立てた他職種の連携が求められます。

(2)訪問診療の仕事内容とは

訪問診療は、在宅や介護施設に医師と同行し、利用者のバイタル測定や採血、点滴、胃ろうの交換など医療処置を行います。医師と同行しているので、あくまで診療の補助がメインとなります。クリニックでの診察をクリニック側より出向いておこうことをイメージしてください。クリニックの午前診察と午後診察の間の時間に数件行うような医療機関もいれば、午前午後それぞれ有料老人ホームに訪問し1日数十人の診察を行う医療機関もあり、施設により大きく異なります。

2,「訪問看護」「訪問診療」での看護師の働き方の違い

(1)就業条件の特徴(訪問看護ステーション)

・夜勤なし日勤のみ高給与

日勤だけで年収400万円超えも可能な求人が多いです。看護師の場合、病院で夜勤をして年収400万円超える場合が多いですが、訪問看護ステーションの場合日勤のみで実現可能です。首都圏ですと年収500万円をこえることが可能な求人も多くあります。

・オンコール対応

夜勤はないですが、夜間帯や休日の利用者の急変対応をスタッフで当番制で行うのが一般的です。家にオンコール用の携帯電話を持ち帰り、入電があった際対応します。オンコールは5000円程度の手当がつくのが一般的です。

・日祝休みの求人も

訪問看護ステーションは医療機関には珍しく、日祝休み・土日祝休みの求人が多くあります。家庭の事情から週末のお休みが欲しいという方には嬉しい就業条件ですよね。病棟勤務時代はなかなか友達と休みを合わせることはできなかったが、訪問看護ステーションでは実現可能です。

・車の運転が求められるかもしれない

大都市圏の場合、電動自転車移動が一般的です。しかし、訪問看護ステーションによっては車での移動が必須という場合があります。車の運転に抵抗がある場合は難しい仕事かもしれません。

(2)就業条件の特徴(訪問診療)

・訪問診療専門機関なら高給与の可能性

訪問診療専門機関なら日勤だけで年収400万円超えも可能な求人が多いです。休診時間にのみ訪問診療をやっている医療機関の場合は、低い傾向です。

・オンコール対応

夜間帯や休日に利用者宅や介護施設から急変対応の依頼がある可能性があります。1日に数十人の診察対応をするような訪問診療の場合、患者一人一人の状態を細部まで把握し切れていない場合もあるため、オンコール対応の難易度も高いです。ファーストコールは看護師が取り、医師に取り次ぐといった形式をとる医療機関が多いです。

・日祝休みの求人も

訪問診療専門のクリニックであれば土日祝休みや日祝休みの求人が多くあります。休診時間に訪問診療を行う一般のクリニックであれば、水曜、土曜午後と日祝が休みといったような医療機関が多いのではないでしょうか。

・自動車の運転は必須

原則医師と同行で2〜3人で訪問診療にいきます。看護師が自動車を運転して、医師が助手席という医療機関が多いかもしれません。訪問診療は病院まで遠くていけないなどの利用者様も多くいるため、市街地から離れた場所まで運転する場合もあります。

・医師との人間関係は超重要

医師と常に2人3脚で行うため、医師との人間関係、相性は非常に重要です。医師との人間関係に悩み退職する看護師は多くいます。採用側もわかっており、スキルはもちろんのこと、良好な人間関係を築けそうかという観点でも 選考されるでしょう。

3,訪問診療の看護師に転職するメリットは?

(1)希望就業条件の実現

病院から訪問看護や訪問診療に転職する理由の多くがこちらではないでしょうか。「仕事内容として日勤だけが良いが、年収は落としたくない」「家庭の事情で土日祝は休みたい、でも常勤で働きたい」など、それぞれライフステージの状況によって、働き方は変わってきます。在宅利用を提供する事業所は数も多く、採用意欲も高いため、それぞれの事業所が魅力的な就業環境実現のため努力しています。

(2)スキルアップ

今後、在宅医療は社会のニーズが高騰するだけでなく、在宅医療の経験は看護師としての市場価値も向上させます。在宅で行う医療処置、家族看護、ターミナル医療、介護福祉関連の知識など在宅利用を経て、身につけることができるスキルは多いです。仕事内容の中で高度な医療を経験したい、急性期疾患の看護スキルを身に付けたい、そのような希望にはマッチしません。

(3)患者ひとりひとりに寄り添った看護の実現

患者様、利用者様の一番住み慣れた在宅で医療を提供することは、大変喜ばれます。どうしても病院だと慣れない環境で、常に不安でリラックスできません。看護師にとっても在宅医療は患者様、利用者様がどのようなケアを望むのか、ご家族とも親身に話し合って行います。また特に訪問看護ステーションの場合、ひとりの利用者に30分-60分のケアを行います。病院では、そこまでじっくり一人の患者に向き合える時間がないです。看護師として、利用者が最もリラックスした環境で、寄り添った看護が実践できるという環境で働きたいという方にとって理想的な環境です。

(4)人間関係が広がる

在宅医療の特徴として、地域の他職種との連携が病院以上に求められるということです。ケアマネージャーやヘルパー、かかりつけ医、薬局、ご家族と幅広い方々と利用者様の状態を共有しながら在宅での医療を提供していきます。病院では病棟内に医師や薬剤師がおり、電子カルテ上で情報交換を行う事務的なコミュニケーションしかありませんが、在宅の場合それぞれが違う場所で働いているため、こまめな情報交換が求められます。在宅医療を経て、地域の医療介護福祉関連の職種の結びつきが高まった地域もたくさんあります。仕事内容の中で人間関係が広がります。

 

訪問診療への看護師転職を成功させよう!

いかがだったでしょうか。訪問看護・訪問診療の業務内容の違いや就業環境の違い、在宅医療で働くメリットについては理解いただけましたでしょうか。在宅医療は今後の日本の医療業界にとって、切っても切れない重要な存在となります。看護師も病院から在宅へシフトしていくかもしれません。現状、下記のデータなどを見ても訪問看護ステーションや居宅サービス等で働く看護師は、全体の10%にも届きません。しかし、社会のニーズの高まりによって、今後さらに増えていくでしょう。

訪問看護と訪問診療との違いを理解した上で訪問診療の看護師へ転職したいかたは是非マイナビ看護師などの大手看護師転職サイトをご利用下さい。