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病院と言えば、入院施設があって急性期と慢性期、回復期などに分かれており、通常は急性期が過ぎた頃、療養するために転院を余儀なくされるもの、という考え方が一般的でしょう。 特に、大学病院や地方の市民病院などは急性期病院しか持っておらず、回復期に入ると、必ずリハビリ目的のための病院に移ることとなります。

通常なら、急性期病院で約2週間を過ごし、リハビリのために転院した回復期の病院ではおおよそ3ヶ月を過ごし、その後自宅に退院となります。 急性期の後に療養型病院に転院すれば、退院を急ぐ必要はなく、患者によってはそこで看取られることも少なくはありません。

しかしながら、個人経営で有床の病院では、急性期も回復期も同じ1つの病院で過ごせ、転棟は必要でも転院はしなくて済むところもあります。 このように急性期も回復期も、つまり手術も術後ケアも機能回復のためのリハビリも、必要なら介護も看取りも、すべて同じ施設内で行えるような病院をケアミックス病院と呼んでいます。

ケアミックス病院は、患者にとっては転院先を探さずに済むというメリットがあり需要が比較的高く、全国的に見られる形態の病院でもあります。

★ケアミックス病院の需要が高い理由

現代は、前例のない少子高齢化社会に陥っている状況です。 一人暮らしの高齢者が増えている中で、体の調子を崩し入院することも少なくはないでしょう。 けれど、入院してすぐ転院という状況は、入院中の患者じゃない誰かが面倒を見ることのできる状況でないと難しくなります。

入院書類の手続きや支払い、転院先でもそういった面倒な、いわゆる事務処理が待っているのです。

それを考えると、ケアミックス病院なら1度入院すれば、そこで落ち着いて治療に専念することができます。 そういった意味で、患者側に需要のある病院となっているのです。 ケアミックス病院はこの先、地域に根付いて指示される可能性が多いにあると考えられています。

★ケアミックス病院で働くメリット

前述したように、ケアミックス病院は急性期の病棟、療養型の病棟、リハビリのための施設が、まさにミックスされている病院です。 ですので、その病院にいるだけで非常に多くの知識と技術を身につけることができます。

急性期では、手術や術後管理の方法や検査データの読み方、急性期に投与される薬剤などを学ぶことができます。 症状が落ち着いたら療養型の病棟に転棟し、介護に関する知識と技術を学ぶことができます。 リハビリを行える施設の場合には、リハビリに必要な知識や看護技術を身につけることが可能です。 これだけ幅広い看護を学ぶことができれば、その中で興味をもった分野で専門看護師などを目指したり、スキルアップのために資格取得をすることも考えられますので、看護師の職場としては最適な部類に入ると思います。

もう1つのメリットは、合わない職場だと感じても転職先を探す必要がない、ということです。 もし、ケアミックス病院に就職した後、急性期病棟に配属され、自分にはちょっと合わない、と思ったとしましょう。 その場合、病院内で配属先を変えてもらうだけで、違った環境に身を置くことができます。

★ケアミックス病院で働くデメリット

何事にもメリットとデメリットがあるものですが、看護師がケアミックス病院で働く場合にもデメリットが存在します。 それは、看護師にとってスキルアップなどの点から考えてもメリットの大きな職場になりますので、そもそも退職する人が少なくて、求人自体が少ない傾向にあります。 全国的にケアミックス病院はあるのですが、求人数が少なためにそれを見つけるのに苦労することも少なくありません。 求人誌やハローワークでも見つけることは難しい可能性があります。

それから、ケアミックス病院には多くの施設があることから、大きな病院になりがちです。 そうすると、職員もそれに比例して増えることとなり、多くの職員と良好な人間関係を築くことが、なかなか困難な場合もあるのです。 人間関係は多かれ少なかれどこにでもあるものですが、人数に関わらずいったんこじれてしまうととても面倒なことになります。 それは、医療従事者である看護師も例外ではないのです。

ですので、ケアミックス病院に入職する際には、その施設の人間関係を把握してから応募するのが理想です。

★ケアミックス病院に転職するなら

ケアミックス病院に転職を考えている看護師は多いと思います。 しかしながら、その求人を探すことがけっこう難しいという状況にあります。 そんなときにはマイナビ看護師のような看護師の募集案件を専門に集めた看護師のための求人サイトを利用してみましょう。 求人サイトには、求人誌やハローワークでは見られない案件が多く集まっています。