年収600万以上・残業なし等の「人気求人」をランキングで見る

ランキング1位看護roo! 1位 ランキング2位看護師ワーカー ランキング3位レバウェル看護 レバウェル看護  

1.看護師資格を持ったケアマネジャーは重宝される?

「ケアマネジャーになるには」という方法を解説する前に、ケアマネジャーとはという定義についてまず厚生労働省の資料を抜粋してみます(参照元はこちら)。具体的な仕事内容については要介護認定の書類作成代行やケアプラン作成など様々です。

ケアマネジャーには、医療や福祉、社会資源などのサービスを総合的にコーディネートし、マネジメントする役割が求められています。看護師は、医療知識などの豊富な経験から対象者の心身の状況を適確に観察・判断することができるため、対象者の在宅生活を支えるうえで、適切なサービスを入れることが可能になります。そうした面で、看護師資格を持ったケアマネジャーは居宅介護支援センタ-などでは、重宝がられることも多いです。

実際に看護師資格を持ってケアマネジャーになった人の話を聞くと、ケアマネジャーの仕事は、マネジメント業務が主で病棟の看護師よりも対象者の方との関わりが必然的少なくなってくると言います。ただ、自分で日程調整ができるので対象者との関わりをもちたいといった時にはそれも含めて日程調整していくことで関わりを持つことはでき、実際に対象者のところへ頻回に足を運んでいる現役ケアマネジャーもいるようです。

2.看護師がケアマネジャーになるにはどんな受験資格が必要?試験内容もご紹介!

ケアマネジャーになるには具体的にどんな受験資格や条件があるでしょうか?ケアマネジャーになるための受験資格は神奈川県社会福祉協議会によると以下のようにあります(2019年9月時点の受験資格)。

平成29年までは受験資格としてヘルパー2級などの資格を持っている人は5年間、無資格の場合は10年間、介護などの業務に従事していれば受験できましたが、それが今は除外されており、受験できません。次にケアマネジャーになるにはどんな試験内容があるか見てみましょう。同じく上記の参照元から「ケアマネジャーになるには」について紹介です。

以前は保有資格によって解答免除になっていた部分がありましたが、平成27年から解答免除が廃止されています。看護師の資格により、免除となることはなくなりました。

出題は、五肢複択式方式です。これは5つの選択肢から複数の正答を選択する方式です。そのため、選択したもののうち一つでも間違っていたらそれは正解にならず、点数にもなりません。解答はマークシート方式です。ケアマネジャーになるにはこのような受験資格や試験があります。

 

3.ケアマネジャー試験の合格率を徹底分析!

厚生労働省のHPにあるケアマネジャーの合格率(第1回から第21回まで)を見てみましょう

ケアマネジャーの合格率は、1998年の第1回では44.1%あったのが、徐々に難しくなり、2016年では13.10%、2017年21.50%、昨年2018年は10.10%まで合格率が下がっています。これは、ケアマネジャーが増えてきたことために合格者を減らそうとしていることや、最近のケアマネジャーの質が落ちており、受験資格、試験内容が厳しくなってきていることが影響しているのかもしれません。

同じく厚生労働省のHPに職種別の合格率というのがあったのでこちらも見てみましょう。これは第1回~第21回試験の合計です。

第1回から第21回までの看護師の合格者数は16万8,123人で全体の24.0%です。ケアマネジャーの受験者の資格で一番多いのが介護福祉士で30万7,360人、全体の43.9%を占めていますがこの次が看護師です。このほかに、医師や理学療法士、作業療法士、保健福祉士などの有資格者も受験しており、看護師は介護福祉士に次いで受験者数、合格者数は多い資格と言っていいでしょう。看護師単体の合格率のデータは厚生労働省のHPには見当たりませんでした。

ケアマネジャーの試験が難しく感じる人が多い理由

上記のようにケアマネジャーになるには競争が激化して合格率も下がっていて、「難しい」と感じる人が多いようですが、これは1つはケアマネジャーは他の資格と違って働きながら資格を取る人が多いです。そのため、ほとんど勉強や試験対策をせずに受験する人が多いということが一つあげられます。また、介護保険とは関係のない病院関係者(看護師、理学療法士、作業療法士など)が介護保険制度についてほとんど勉強せずに受験しているため不合格になっているのもあるかもそれません。最近では、ケアマネジャーの質を大事にしてきている傾向があるため、ケアマネジャーの試験に合格することが年々難しくなっているのは確かですが、しっかり対策すれば合格率の数字に比べると容易に感じていただけるはずです。

4.看護師の方がケアマネジャーより給料が良い!リアルな給与比較!

看護師とケアマネジャーのお給料を比較すると看護師の方が実は給料が良いことがわかります。まず看護師全体の平均は下記ページにありますが年収で477万円程度です。

追加データとして日本看護協会の数字も紹介しておきます。こちらは月額の数字なのでボーナスは別途という数字です。

一方でケアマネジャーの給料を厚生労働省の賃金構造基本統計調査から参照すると以下のようになります。

数字でみると477万と385万なので100万近くの開きがあります。実際にケアマネジャーの求人を見てみても看護師の給料には届かないケースが多いです。ケアマネジャーの給料について上記は平均ですが、求人を見てみると常勤の月給で20万前後、非常勤で時給1,000円前後が多いのが現状です。

一方で看護師の新卒の給料が総額で26~27万円前後です。勤続10年の看護師ともなると平均32万円前後になります。看護師がケアマネジャーの資格を取るには最低5年の経験が必要になります。看護師の経験年数や手当などを考えると、ケアマネジャーの給料は看護師に比べてかなり低くなります。そして、その分ボーナスにも影響してくるので、年収で見ると100万円近くの差が出てしまいます。そのため、看護師からケアマネジャーになるのを躊躇してしまう人がいるのも事実です。

 

5.看護師がケアマネジャーになるメリットとデメリット

上記の給料の話だけみると看護師がケアマネジャーになるのはデメリットが多いように思いますが、しかし看護師がケアマネジャーの資格をとるメリットもあります。ここでは看護師がケアマネジャーの資格を取るメリットについてご紹介していきます。メリットと共に、給与以外のデメリットについてもご紹介するので参考にしてみてください。

➀看護師がケアマネジャーになるメリット

病棟では急性期を過ぎると退院していきます。その際にまだここら辺に不安が残るな…と言うこともあるでしょう。ケアマネジャーになれば、そんな在宅生活で不安な面も様々なサービスを自分でマネージメントしながら、利用者さんやその家族を最後まで支えていくことが出来ます。また、家庭と仕事を両立したいという時に夜勤がなく、土日休みの多いケアマネジャーで働くという選択肢も増えます

ケアマネジャーの資格は、ケアマネジャーとして働くだけでなく、訪問看護や病院で在宅復帰支援などに携わっている人は、ケアマネジャーさんとの関わりも多く、介護保険制度などの話をしたり、在宅サービスについての話をすることも多いです。そんなときケアマネジャーの知識や資格は大いに生かすことが出来ます

 

②看護師がケアマネジャーになるデメリット

看護師がケアマネジャーに転身するデメリットとしては、ケアマネジャーはケアプランの作成や他職種との連絡調整などデスクワークが多い仕事です。患者さんや利用者さんとの関わりを多く持って仕事をしたい人には向いてないかもしれません。また、医療知識よりも介護メインになってくるので医療知識、看護技術が衰えてくる可能性があります。そして、先ほどもお伝えしましたが、お給料が看護師の給料よりも下がってしまいます。それでも、在宅の人を最後まで支えていきたいという人は、ケアマネジャーへの転身を考えても良いでしょう。

 

キャリアアップにケアマネジャーの資格取得を!

ケアマネジャーの資格はケアマネジャーにすぐに転身しなくてもぜひ取っておいて欲しい資格です。先ほどもお伝えしましたが、ケアマネジャーの知識があることで、看護師としてケアマネジャーさんと話をするときに介護保険制度やケアマネジャーさんの仕事について理解していると何の話をしているのかが理解しやすく、話がスムーズに進むこともあります。そして、やっぱりケアマネジャーとして働きたいと思った時にもすでに資格を持っているので転職活動するだけで済みます。また、今後さらにケアマネジャー試験の合格が難しくなる可能性もありますし、看護師としてより良い看護をする上でも必要な知識にもなるのでぜひケアマネジャーの試験にチャレンジしてみてください。