専門外来のなかでも頭痛外来はよく目につきます。それだけ頭痛で悩む方が多いということで、看護師の方の中にも頭痛に悩まされ鎮痛剤を使用しながら勤務されている方もいると思います。頭痛外来が増えた理由は、偏頭痛の有病率が高く、それによって日常生活に支障が出ている方が多いことと、頭痛を症状とする疾患が多種あり鑑別が難しく、そのために的確な治療がなされていないことにあります。現代は、将来の先行きが不透明で超ストレス社会と言われていますので、何かしらの原因で頭痛を訴える方が今後も増え、頭痛外来への需要は高まるでしょう。そんな頭痛外来の看護師について、仕事内容や転職事情をご紹介します。
★頭痛外来の看護師の仕事内容・特徴は?
頭痛の原因が何か確定させるために問診が重要となりますので、問診票を患者さんに渡すだけでなく、どの様な痛み方をして持続時間はどれくらいか等詳しく聞く必要があります。疼痛の感じ方はひとそれぞれであり、文章に書くことや表現することもとても難しいものです。さらに、再現することもできません。原因を確定させ、きちんとした診断ができ、適切な治療ができるように、最初の問診はとても重要な業務となります。
また、頭痛の原因となる疾患には、命の危険性がある脳出血やくも膜下出血も含まれます。激しい頭痛と共に嘔吐を伴うことが多いので、大体の予測はつきますが、MRIやCT等の画像検査を必要とします。ですから、それらの検査機器が揃い、なおかつ脳外科医が常駐する病院に頭痛外来は設置されることが多いです。
★頭痛外来がある病院は?看護師の求人の探し方は?
総合病院の中に「頭痛外来」や「頭痛センター」を開いている場合と、クリニックで「頭痛外来」を開いている場合があります。クリニックは脳神経外科・神経内科・内科などを標ぼうしていることが多いです。
東京近郊で頭痛外来や頭痛センターを開いている総合病院を幾つか挙げると、「北里大学北里研究所病院(東京都港区)」、「森山記念病院(東京都江戸川区)」「JR東京総合病院(東京都渋谷区)」「牧田総合病院(東京都大田区)」などがあります。
クリニックは「篠原クリニック(東京都品川区)」「山王クリニック品川(東京都品川区)」「八重洲クリニック(東京都中央区)」「喜多村脳神経クリニック(東京都新宿区)」などがあります。これらの病院の中には認定頭痛専門医がいるところもあります。看護師の採用事情は各病院によりますが、看護師転職サイトで「頭痛外来」や「脳神経外科」などの条件を指定して求人検索ができるものはとても少ないです。頭痛外来をピンポイント希望する場合は、転職サイトに登録して希望条件を伝えるのが良さそうです。
★頭痛外来で働くことのメリットとデメリットは?
一般的な総合病院に就職する場合、待遇面はそれほど悪くはないでしょう。外来勤務ですから病棟勤務よりは給料額が下がりますが、夜勤は無くよほど重症者でなければ診療はスムーズに進みます。時間外勤務も少ない方ですから、家庭と両立しやすいでしょう。体力面でも比較的楽な診療科ですので、妊婦の方や、定年後の転職先には適していると思われます。また、難しい処置や検査は少ないので、ブランクがあっても比較的すぐに馴染みやすく、看護師としての勘を取り戻しやすい職場です。クリニックの場合は福利厚生などが総合病院より劣る可能性もありますが、勤務条件などは病院とほぼ同じと考えて良さそうです。
デメリットは、特にクリニックの場合、頭痛に特化した外来ですから、あまり長く勤務していると他の診療科の知識や技術に疎くなることです。ひとつのことを専門的に勉強したい方には適していますが、常に幅広く勉強し続けていきたい看護師の方には、あまりお勧めはできないかもしれません。物足りなさを感じ、モチベーション低下につながる可能性もあるので、自分の適性を見極めて選択してください。
頭痛外来の看護師の求人の探し方は?転職を成功させるポイントは?
頭痛外来で働きたい場合は、頭痛外来を開いている総合病院かクリニックを探すことになります。頭痛外来の数自体は比較的多いですが、ピンポイントに求人を探すのはやや難しそうですので、看護師の転職サイトに登録して情報をもらうのがよいでしょう。