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この記事では、消化器外科への転職経験がある看護師の方にインタビューを行い、消化器外科看護師の求人探しのポイントや、転職時の志望動機のアピール方法、仕事内容ややりがなどをご紹介しています。消化器外科の実務経験に基づいた貴重な情報が満載ですので、転職を検討中の方は、求人を探す時に参考にしてみて下さい。

1.消化器外科の看護師求人探しのポイントは?2つのパターンに分けて解説!

キャリ姉
消化器外科の看護師の求人を探すときのポイントや、おすすめなどがあれば教えてください。
消化器外科看護師経験者Yさん
私が実際に消化器外科に転職し、仕事をしてみた上で感じたことをもとに、求人についてお話しますね。消化器外科の求人探しのポイントと、おすすめする求人を、2通りに分けて解説してみます。

 

①消化器外科の経験を積みたくて病院を探す場合

②消化器外科で働きたいが、忙しくなくて待遇もそこまで悪くない病院を選びたい場合

 

①消化器外科の経験を積みたくて病院を探す場合

消化器外科看護師経験者Yさん
私自身消化器外科看護を経験してみて感じたのですが、消化器外科という科目を希望される方は看護師としての向上心が強い方が多い印象です。そのため、経験を積みたいと考える場合におすすめしたい求人は国立、県立総合病院での勤務が最も現実的です。症例数や手術件数、担当する患者様の多様性を考えても中規模以下の病院が国立、県立総合病院に勝ることはほとんどありませんので、消化器外科看護の勉強がしたいと考えるのであれば中規模以下の病院よりも県立や国立などの総合病院での勤務がおすすめですので、規模の大きな総合病院の求人を探してください。

新人看護師であれば、総合病院に勤務した場合、選択科目の希望はほとんどの場合通りますので、他の科目の経験を積んでいけるメリットや福利厚生などの待遇面のメリットから考えてもやはり総合病院勤務が最もお勧めです。

キャリ姉
消化器外科の経験を積みたい場合は、国立や県立総合病院の求人を探すのが良いのですね。いくつかある総合病院の中でもどの病院を選ぶべきでしょうか?探し方のポイントはありますか?
消化器外科看護師経験者Yさん
これは病院が掲載しているホームページの認定看護師の在籍数をみれば一目瞭然です。『その科目の認定看護師が多いこと=専門性の高い勉強熱心な看護科』と捉えても問題ないほどに良い判断基準になります。

下記は愛媛大学の認定看護師在籍情況です。このように大病院になるとネットで検索するだけで認定看護師の在籍状況などが分かりますので、求人探しの参考にするとよいと思います。

 

消化器外科看護師経験者Yさん
消化器外科だけではなく「勉強熱心な病院を選びたい」という場合は認定看護師全体の人数を確認すればよいですし、消化器外科に限定したい場合は「皮膚排泄ケア分野」の認定看護師の数を参考にするのがよいでしょう。

消化器外科看護師経験者Yさん
勿論在籍している看護師の母数によって変動はありますが、認定看護師の数が豊富な程にその分野の経験が豊富な人材が多い看護科であることに間違いありませんので参考にしてください。また、その病院科目の手術件数や症例件数を調べれば、看護師の業務内容に直結しますのでそちらも参考にすることは可能です。
キャリ姉
どの総合病院がよいか迷った時は、認定看護師の人数や、手術件数、症例件数などが参考になるということですね。

 

②消化器外科で働きたいが、忙しくなくて待遇もそこまで悪くない病院を選びたい場合

キャリ姉
では、消化器外科看護での経験はあるためその領域で働きたいけれど、出来るだけ忙しくなくて待遇も悪くない病院を選びたい…という場合は、どのような求人を探すのがよいですか?
消化器外科看護師経験者Yさん
条件面で細かな指定を入れたい場合は、転職エージェントの利用が最適かと思います(もちろん①消化器外科の経験を積みたくて病院を探す場合のケースで転職エージェントを使うのも全然ありですが、②のように条件指定を入れるケースはより転職エージェントの利用が適していると言えます)。ただし転職エージェントを利用すると言っても、自分が求める条件を正確にエージェントに伝えなければ希望の病院は見つかりません。一例として、ナース人材バンクで愛媛県の消化器科のある病院を検索してみました。下記はナース人材バンクの画面です。

 

消化器外科看護師経験者Yさん
忙しすぎず、待遇も悪くない病院を希望するとなると、真っ先に気になることは給与やボーナス、社会保険などの福利厚生、休日日数などの項目だと思います。しかし、これらの項目はネット上に記載されている情報通りであるかというと曖昧なことが多いです。(記載されている情報が異なるということではなく、給与であれば推定でしか記述がないため、自分がどの程度の待遇になるか分からないことが多いです)

例えば賞与についての記載は前年度に支給した賞与額(賞与倍率)を記載していることがほとんどで、前年度とその前からならばらつきがあることがあります。そのため転職エージェントに前年度以前の賞与倍率を確認しておくことが大切です。また賞与は基本給からの倍率になりますので、いくら賞与の倍率が高くても基本給が低ければ賞与は高くはなりません。これらは丁寧なエージェントであれば教えてくれることかもしれませんが、ほとんどの場合は確認しなければわかりませんのでご注意下さい。

昇給については病院の実績によって変動するため正確に教えてくれる病院はあまりありません。こちらの求人も「登録後に問い合わせ」と記載されています。実際にエージェントに確認をとってみても教えてもらえないか、病院から直接病院での面接時に聞いてくださいと言われていると返答されることが多かったです。こちらから質問しなくても、面接に行ったときに給与の詳細や昇給額などを教えてくれる病院は安定してその昇給額を保つことの出来ている病院ということになりますので判断する指標にしてみて下さい。

キャリ姉
求人票の待遇の記載はあくまで参考値ですからね。消化器外科の経験を活かしつつ、忙しすぎず待遇も悪くない病院に転職したいという場合は、転職エージェントに希望条件をしっかり伝えて、細かい部分は積極的に確認する必要があるということですね。

 

2.消化器外科看護師の仕事内容・やりがいは?

キャリ姉
消化器外科看護師の仕事内容について具体的に教えてください。かなり忙しい印象がありますが、実際はどうでしょうか?他の病棟看護師との違いなどはありますか?
消化器外科看護師経験者Yさん
忙しい現場であることは間違いないですね。消化器外科看護師の1日で通常の看護師との最も大きな違いは、術前術後の急性期の患者様と接することが多いということです。急性期の患者様が多いからと言って担当人数が少なくなるということはなく、私の勤務先では、スタッフ2名のペアに対して10名前後の患者様が付き、担当人数にプラスして緊急入院対応や手術室から帰室予定の患者様への対応と、その処置などを通常の看護ケアにプラスして行っていきます。

私はタイムスケジュールを組むことが非常に苦手なタイプでしたが、毎日のように次々と業務が立て込む忙しい現場であるため嫌でもスキルが身についていきました。最近ではクリニカルパスの導入によって業務のマニュアル化が進み、患者様への説明内容や医師からの指示がルーチン化されている場面も多くなってきましたが、まだまだ医療者が臨機応変に対応せざる負えない場面も多く、勉強範囲と専門性も広く深いものになっています。

また、急性期であるため命に直結する場面が本当に多いです。それに加えて初めて当たる処置に担当することも最初の頃は日常茶飯事で、先輩との連携や相談する能力も大切になってきます。

キャリ姉
この仕事内容を聞くと、新人看護師や消化器外科未経験の方は、忙しいうえに高度な看護スキルが要求され、自分には難しくて無理ではないか?と思ってしまいそうですが…。
消化器外科看護師経験者Yさん
いえ、むしろ新人看護師は消化器から学ぶべきだと私は思っています。消化器外科というところは、全身状態のアセスメント能力や緊急時の対応、タイムマネジメント能力、看護処置や外科処置など看護師として必要となってくる能力を高い水準で身に着けることのできる魅力的な現場です。

また、他の科とは違い看護師の能力が患者の状態に直結しやすい現場であり、術前術後の観察から患者様の異常にすぐに気が付き、命が助かったという場面も多くあります。これは看護師の能力が特に優れていたから見つけられるような小さな変化ではなく、術前術後の医療知識があれば見つけられるような事例がほとんどです。しかし術後の患者様の状態を誰よりも密に観察し異常をキャッチできる立場にある職種は看護師であるため、何よりやりがいに感じているスタッフも多い印象です。

消化器外科ときくと多くの人は胃や腸の病気を思い浮かべると思いますが、消化器外科の専門範囲は食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門に加えて肝臓、膵臓、脾臓、胆道系疾患と多岐に渡ります。そのため看る臓器の数が最も多い看護領域であり、数が多いだけではなく食べることや排泄することなど生命を営む上で重要な役割を持つ臓器ばかりであるため学習範囲は広大になります。

総合病院等の規模の大きい病院では学習カリキュラムが組まれていることが多く、順番に学習していくことになりますが日々の学習は必須です。その反面勉強をしきればルーチンに思える場面ばかりであるため、勤務を開始してから数年が最も頑張り時になります。忙しい現場であり学ぶことも多いですが、最初の数年を超えれば、大変さもやりがいへと変化していくはずです。

キャリ姉
なるほど、多岐に渡る消化器外科の仕事内容に臆することなくしっかりと勉強していけば、看護師に必要な知識や能力が身につくのですね。
消化器外科看護師経験者Yさん
はい、その通りだと私は思います。消化器外科看護師の一番の魅力は『基礎看護技術が最も磨かれる分野』であることです。他の科でも看護技術は磨かれるのでは?と思う方もいると思いますが、消化器外科で磨かれる看護技術は基礎看護で学ぶべきこと全てを網羅しています。入院から退院、基礎看護ケア、周術期看護、急変時対応など全てです。

また点滴や採血などの手技に触れる回数も圧倒的に多いためそれらの技術も磨かれます。外科的な手術術式と術後の観察ポイントは消化器外科独特のものになりますが、実際に私が4つの看護科目で働いてきて一番知識と技術がついたと思えたのは消化器外科での経験でした。これは消化器分野が解剖学を幅広く理解しておかなければ適切なアセスメントが困難であることや、周術期看護であるため様々な既往歴を持つ患者様とその疾患についても学ぶ必要があったからです。

看護実践において最初に学んでおくべきことはタイムマネジメントと基礎看護技術だと私は考えます。この点で考えると消化器外科看護は手術室への入室と退室などスケジュール上動かすことの出来ないイベントがあるため、タイムマネジメントを上手く組むことが出来ないと仕事を円滑に行うことが出来ません。術後の患者様に対するケアも多くあるため看護ケア技術が磨かれ、先にも述べましたが点滴や採血などを行う回数が圧倒的に多いことに加え、CVC挿入介助やドレーンの抜管を行う際の介助など多岐に渡って実践する技術があります。そのため看護師として力をつけたいのであれば消化器外科での看護経験を私は強くお勧めします。やりがいも保証できると思います。

 

3.看護師が消化器外科に転職する際の志望動機の書き方のポイントは?

キャリ姉
看護師が消化器外科に転職を希望する場合、志望動機のポイントや注意すべき点というのはあるのでしょうか?
消化器外科看護師経験者Yさん
消化器外科看護を希望するときに限ったことではありませんが、「ここでしか学べない看護」をアピールするのが大事だと思います。科目を希望するときに最も大切なことは『〇〇領域で看護を学び、〇〇のような看護師を目指したい』といったような、その領域での経験を通して自分がどのような看護師になりたいかという将来への展望を明確にしてアピールすることだと思います。

私のいた消化器外科では皮膚・排泄ケア認定看護師をとられて活動されている看護師の方がおられました。皮膚・排泄看護はストーマ看護に特化した看護師であり、ストーマは消化器外科特有の看護領域になります。他の科でのストーマ増設後の方をみることはありますが、増設前から増設後まで見ることがあるのは消化器外科のみです。そのため消化器外科への志望理由としてストーマ看護に関わる経験を積み、消化器外科看護のスペシャリストを目指すことをアピールすれば消化器外科での看護を強く学びたいと考えていることになりますので、志望動機として強いものになります

それ以外にも、消化器、呼吸器、循環器領域の看護は命に直結する分野であるため新人が最も学んでおくべき領域です。そのため消化器外科での経験を通して自分の看護アセスメント能力の向上と、看護技術の向上を目指し、どのような患者様も看ることの出来るジェネラリスト看護師を目指したいことを志望動機としてアピールしていく方法もあると思います。志望動機に悩んだ時は参考にしてください。

 

消化器外科の求人探しのポイントは?

消化器外科の求人を探す場合は、経験を積みたい方は総合病院での勤務がおすすめです。消化器外科の経験を活かして、忙しさや待遇がほどほどの病院に行きたいという場合は、自分の働きたい条件を明確にして転職エージェントに伝えましょう。

消化器外科は看護師としての経験を積む現場として最適であり、消化器外科で経験を積むことで将来的にどこでも働ける看護師になれます。消化器外科への志望理由は、自分のなりたい看護師像を見据えてアピールしましょう。