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★災害拠点病院とは?

2011年の東日本大震災は、自然の脅威の前で、人間は非力だということを思い知らされた大きな出来事だったと思います。人間はたしかに非力です、でも無力ではありません。東日本大震災は「自分にできることは何だろう?何をすべきなんだろう?」という問いを各々が自分自身に突き付けたのではないでしょうか。

災害時にまず最優先で必要な物のひとつとして医療があります。看護師の皆さんの中には、実際に被災地で救援活動を行った人もいらっしゃることでしょう。東日本大震災の時は、被災地の病院だけでは救援が追い付かず、他府県からも多くの医師と看護師が派遣されているというニュースも多く見かけました。世界中で災害時に活躍する存在として、赤十字社が真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、実は日本には、災害発生時に地域の核となり医療を行うことに特化した「災害拠点病院」と呼ばれる病院が全国に600以上あります。災害拠点病院は、1995年の阪神・淡路大震災での医療体制のあり方や問題点、反省点を踏まえ整備された、災害発生時の患者の搬送、医療資材や器具の備蓄、医療救護チームの派遣に対応できる病院で、都道府県に最低でも1つの基幹災害医療センターがあり、二次医療圏(複数の市町村で一つの地域)に原則として1つ以上の地域災害医療センターがあります。医療施設や設備、搬送関係などその目的に応じた条件が設けられ運営されています。

例えばですが以下は東京で「災害拠点病院」に指定されている病院の一覧です。港区にある広尾病院と立川市にある国立病院機構災害医療センターが基幹災害医療センターになります。東日本大震災後、防災意識の高まりとともに、災害拠点病院への就職を希望する看護師も増えているようです。

病院名住所
NTT東日本関東病院東京都品川区東五反田5-9-22
がん研究会有明病院東京都江東区有明3-10-6
杏林大学医学部付属病院東京都三鷹市新川6-20-2
稲城市立病院東京都稲城市大丸1171
永寿総合病院東京都台東区東上野2-23-16
苑田第一病院東京都足立区竹の塚4-1-12
荻窪病院東京都杉並区今川3-1-24
慶應義塾大学病院東京都新宿区信濃町35
公立阿伎留医療センター東京都あきる野市引田78-1
公立学校共済組合関東中央病院東京都世田谷区上用賀6-25-1
公立昭和病院東京都小平市天神町2-450
公立福生病院東京都福生市加美平1-6-1
江戸川病院東京都江戸川区東小岩2-24-18
江東病院東京都江東区大島6-8-5
国立国際医療研究センター病院東京都新宿区戸山1-21-1
国立病院機構災害医療センター東京都立川市緑町3256
国立病院機構東京医療センター東京都目黒区東が丘2-5-1
国立病院機構東京病院東京都清瀬市竹丘3-1-1
佐々総合病院東京都西東京市田無町4-24-15
三井記念病院東京都千代田区神田和泉町1
至誠会第二病院東京都世田谷区上祖師谷5-19-1
順天堂大学医学部附属順天堂医院東京都文京区本郷3-1-3
順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター東京都江東区新砂3-3-20
順天堂大学医学部附属練馬病院東京都練馬区高野台3-1-10
昭和大学江東豊洲病院東京都江東区豊洲5-1-38
昭和大学病院東京都品川区旗の台1-5-8
聖路加国際病院東京都中央区明石町9-1
西新井病院東京都足立区西新井本町5-7-14
青梅市立総合病院東京都青梅市東青梅4-16-5
大森赤十字病院東京都大田区中央4-30-1
地域医療機能推進機構東京山手メディカルセンター東京都新宿区百人町3-22-1
地域医療振興協会練馬光が丘病院東京都練馬区光が丘2-11-1
池上総合病院東京都大田区池上6-1-19
中野総合病院東京都中野区中央4-59-16
町田市民病院東京都町田市旭町2-15-41
帝京大学医学部附属病院東京都板橋区加賀2-11-1
東海大学医学部付属八王子病院東京都八王子市石川町1838
東京医科歯科大学医学部附属病院東京都文京区湯島1-5-45
東京医科大学八王子医療センター東京都八王子市館町1163
東京医科大学病院東京都新宿区西新宿6-7-1
東京曳舟病院東京都墨田区東向島2-27-1
東京警察病院東京都中野区中野4-22-1
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター東京都葛飾区青戸6-41-2
東京慈恵会医科大学附属第三病院東京都狛江市和泉本町4-11-1
東京慈恵会医科大学附属病院東京都港区西新橋3-19-18
東京女子医科大学東医療センター東京都荒川区西尾久2-1-10
東京女子医科大学病院東京都新宿区河田町8-1
東京大学医学部附属病院東京都文京区本郷7-3-1
東京都健康長寿医療センター東京都板橋区栄町35-2
東京都済生会中央病院東京都港区三田1-4-17
東京都保健医療公社荏原病院東京都大田区東雪谷4-5-10
東京都保健医療公社多摩南部地域病院東京都多摩市中沢2-1-2
東京都保健医療公社多摩北部医療センター東京都東村山市青葉町1-7-1
東京都保健医療公社大久保病院東京都新宿区歌舞伎町2-44-1
東京都保健医療公社東部地域病院東京都葛飾区亀有5-14-1
東京都保健医療公社豊島病院東京都板橋区栄町33-1
東京都立駒込病院東京都文京区本駒込3-18-22
東京都立広尾病院東京都渋谷区恵比寿2-34-10
東京都立小児総合医療センター東京都府中市武蔵台2-8-29
東京都立松沢病院東京都世田谷区上北沢2-1-1
東京都立多摩総合医療センター東京都府中市武蔵台2-8-29
東京都立大塚病院東京都豊島区南大塚2-8-1
東京都立墨東病院東京都墨田区江東橋4-23-15
東京北医療センター東京都北区赤羽台4-17-56
東京臨海病院東京都江戸川区臨海町1-4-2
東京労災病院東京都大田区大森南4-13-21
東大和病院東京都東大和市南街1-13-12
東邦大学医療センター大森病院東京都大田区大森西6-11-1
南町田病院東京都町田市鶴間4-4-1
日本医科大学多摩永山病院東京都多摩市永山1-7-1
日本医科大学付属病院東京都文京区千駄木1-1-5
日本赤十字社医療センター東京都渋谷区広尾4-1-22
日本大学医学部附属板橋病院東京都板橋区大谷口上町30-1
日本大学病院東京都千代田区神田駿河台1-6
日野市立病院東京都日野市多摩平4-3-1
博慈会記念総合病院東京都足立区鹿浜5-11-1
武蔵野赤十字病院東京都武蔵野市境南町1-26-1
平成立石病院東京都葛飾区立石5-1-9
北里研究所病院東京都港区白金5-9-1
立正佼成会附属佼成病院東京都杉並区和田2-25-1

災害拠点病院はどのような病院が選ばれているのか内訳を見てみると、赤十字病院はもちろん多くの県立病院や大学病院が名を連ねています。規模の大きな医療法人の病院もありますが、その割合は少なめです。上記の東京のリストを見てもその傾向は伺えます。

★災害拠点病院の看護師として活躍したい方へ

まず災害拠点病院と言っても普段は普通の病院で、普通に診察・治療・看護が行われています。病院の受付にその旨が表示されていることがありますが、外から見てもわかるように看板に大きく書かれていませんからパッと見ではわからないことも多いです。災害拠点病院に指定されている病院は、何かあった時に活動できるよう、物品や人員、場所や設備の確保、スタッフの教育が行われていますが、何事もなく通常業務をしている時間の方が圧倒的に長いのです。

ですから、災害拠点病院への就職を希望する方も、まずはその病院の普段の様子や、行われている治療や看護をよく知り、納得した上で就職を希望してください。もしかすると、その病院にいる間に、一度も災害拠点病院としての機能を発揮する機会が訪れないかもしれません。それでも常に有事に備えての心構えを忘れずに、知識や技術を磨いていける人こそが、災害拠点病院勤務に向いている看護師なのかもしれません。

万一有事の災害が起こった場合の看護師の役割は、刻々と変化する被災地域の中で、被災者に必要とされる医療および看護の専門知識を提供することです。被災直後から、災害救急看護・精神看護・感染症対策・保健指導など多岐にわたって、被災地や被災者のために働きます。また、直接被災しなかった方の心身の健康保持も含まれ、けっして被災者への援助だけに終わるものではありません。そのため、平常時より定期的な訓練をしチームワークを最良にしておくことや、災害医療看護についての新しい知識を得ておくことが重要です。看護師は総合的かつ多角的な実践能力が要求されます。

個人的に、災害時に活動する看護師に期待される基本条件は、以下のようなものがあるのではないかと思います。

1臨機応変に判断し行動できる
2状況を観察し分析できる
3向上心を常に持ち日頃から知識の習得に励む
4救急部、手術室、ICU、外科の経験がある
5精神科看護の経験がある
6産科や小児科など助産の知識がある
7内科や感染症外来など保健指導の経験がある
8訪問看護の経験がある

このような完璧な看護師はいないと思いますが、災害拠点病院の看護師なら誰でもが災害医療看護に関わる可能性がありますので、災害時に即戦力となって活動できるよう、可能な限り経験を積んでおく方がいいと思います。逆に災害拠点病院に転職を希望する人は上記のような部分をアピールすることで、就職だけでなく、採用後の配置希望も叶い可能性が高くなるのではないかと思います。また、院内での勉強会はもちろん、国立病院機構による「災害従事者医療研修」などの制度があり、医療体制及びスタッフの充実、強化が図られていますから、採用後にスキルアップをすることもできます

★災害拠点病院の看護師求人の探し方は?

上記で書きましたが災害拠点病院といっても普段は普通の病院として運営されているわけで、看護師が求人を探す場合も「災害拠点病院だから特に特殊な仕事探しになる」というわけでは基本的にはありません。例えば東京で災害拠点病院で働きたいのであればまず上記のリストの中から通勤面や待遇面などで自分で希望する病院を探すのが最初です。

例えば基幹災害医療センターに指定されている広尾病院に転職したいと思った場合は広尾病院の看護部のページなどで待遇面や研修などの情報を収集してみましょう。教育体制などについてはかなり詳しく書いてあるので入職後のイメージがわきやすいと思います。もし複数の病院を比較しながら転職活動をしたい場合や諸々の転職事務をプロに外注したい場合などはマイナビ看護師などのエージェントを使いましょう。例えば転職エージェントにも広尾病院の求人はありますが、保育室や職員寮があるという情報、院内にはレストランやパン屋や図書室があるという情報、救急看護や感染管理などの学習会があるという情報などが記載されているので、公式ページに加えて幅広く情報を集めたいという方にもおすすめです。