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1.デイサービスで働く看護師の特徴は?

看護師の勤務先として最初に思い浮かぶのは、専門的な知識が必要な大きな病院でしょうか?それとも地域に密着したクリニックなどでしょうか?いずれにしても、きっと医療機関が頭に浮かぶでしょう。コチラの記事にもありますが、看護師の約69%の人が病院に勤務していてクリニックも併せると約85%になります。一方で介護系の施設で働く人の割合は10%程度であることが分かります。つまり、ほんとんどの人が医療系の職場を選んでいるということですが、ここでは看護師の職場としては少数派である「介護系」の職場の中で、「デイサービス」についてご紹介します。

転職相談V子
私は34歳の女性看護師です。私は学校を卒業してからずっと都内の大病院で働いてきました。いろいろな患者さんと10年近く関わりながら、やりがいを感じて仕事をしてきましたが、最近自分が歳を重ねたせいなのか、高齢の患者さんたちの生活にもっと密着したケアをしたいなと感じるようになってきたんです。これまで経験してきた医療機関での治療ではなくて、認知機能が低下しても楽しく暮らせるお手伝いをしたいです。でも、これまで転職経験もなく病院勤務しか経験がないから、ちょっと不安で・・・。一応転職活動は少し始めていて家から割と近いところにデイサービスがあり、そこなんかいいかなと漠然と思っています。

キャリ姉
最近は病院から訪問看護、病院から介護施設などへの転職は1つのトレンドかもしれません。高齢化社会の中で在宅介護の重要性や医療機関の負担軽減などが叫ばれていますよね。看護師の活躍の現場も少しずつ変化しているように感じます。デイサービスへ転職した看護師さんは私も何名も知っていますが、「認知機能が低下しても楽しく暮らせるお手伝いをしたい」というのは、とても素敵な考え方だと思います。認知機能の低下した方への手伝いとなると、やはり介護系の職場になりますし、転職相談V子さんは医療系の経験しかないことが不安なのも良く分かります。冒頭に「病院・クリニック勤務者は全看護師の約85%、介護系は10%」と書きましたが、実は年齢を重ねるにつれ、病院を離れ介護系で働く人の割合が多くなっているというデータがあります。つまり、多くの人が病院での経験を積み重ねて、その後職場を介護系にシフトしているということです。そういう事実を知ると少しは介護系への転職も安心できませんか?

 

看護師の年齢別就業場所の割合

(参照:衛生行政報告例「看護師の年齢階級別就業場所の割合」厚生労働省統計情報部)

転職相談V子
みんな病院の経験を活かしているんですね!何だかちょっと安心しました。デイサービスは上記の分類だと介護老人保健施設等かもしくは社会福祉施設に入るのかな?どちらにせよ20代の看護師よりも30代・40代・50代と就業者数は増えていますね。介護施設と言っても、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、ケアハウスなど、挙げたらキリがありませんし、分類難しいですね。
キャリ姉
そうですね。上記のデータからお伝えしたいことは「キャリアを積んだ人の方が病院を離れてデイサービスをはじめとした介護系の職種に行きやすい」ということです。デイサービスは、簡単に言うと自宅から日帰りで施設に来て食事をしたり入浴したり身の回りの世話の支援をしたりというサービスを受ける場所です。施設によってはリハビリを兼ねた機能訓練があったり、季節ごとの催しやレクリエーションなどを体験できますが、病院のようなチーム医療というよりは一人でなんでも判断しないといけないようなケースも多く、やはりある程度のキャリアがないと務まらない職場と言えます。そういう点である程度キャリアのある看護師が転職しがちです。

 

2.デイサービスでの看護師の仕事内容は?

キャリ姉
上記の説明で比較的年配の看護師の方がデイサービスを含む介護系の職場には就職しやすい点は理解頂いたと思いますが、デイサービスに看護師として勤務すると具体的にどんな業務を看護師が行うのかを紹介します。分かりやすいように、あるデイサービス看護師の一日の流れということで概要説明を行います。もちろんこれが全てではないですが一例として紹介します。

 

時間流れ看護師の業務内容
9:00来所・バイタルを測定し、一人ひとりのその日の体調を把握
・入浴を行うかどうかの判断、介護士と共有(血圧が高い場合は入浴しないなど)
・家族からの申し送り事項などの確認(体調の変化や薬の変更など)
・昼食後に内服する持参薬の確認
10:00入浴・入浴前処置(点滴刺入部の保護、貼布剤をはがすなど)
・入浴後処置(薬剤塗布、爪切りなど)
11:00レクリエーション・フロア内の見守り(トイレ介助や痰の吸引などを行う場合もある)
12:00昼食・昼食前の口腔体操(主に介護士が行うが、看護師が行う施設もある)
・フロア内の見守り(トイレ介助や痰の吸引などを行う場合もある)
・食事介助(麻痺のある方の介助や経管栄養を行っている人もいる)
・食事量の確認(夏場は飲水量も確認)
・内服薬の投与
13:00レクリエーション・フロア内の見守り(トイレ介助や痰の吸引などを行う場合もある)
14:00体操(機能訓練)・体操実施(介護士が行う場合もある)
15:00おやつ・フロア内の見守り(トイレ介助や痰の吸引などを行う場合もある)
16:00帰宅・施設の掃除、翌日の準備(介護士と分担して実施)
キャリ姉
あくまで一例ですが、1日の流れはこのような感じになります。この他にも、空いている時間に記録を済ませたり、医療処置の必要な利用者さんがいる場合には適宜行ったりします。また、施設によってはトイレ介助は介護士の仕事で、看護師は医療的な行為のみ行う場合もありますが、ほとんどの場合が、全員で協力して業務を行っています。
転職相談V子
だいぶイメージが湧くようになりました。やっぱり病院とは随分違う環境ですね。
キャリ姉
病院と比べて一番大きな違いは、ゆっくり時間が流れているように感じる点だと思います。特に医療処置があまりない場合には、病院勤務時代の多忙さからは考えられないゆとりがありますよ。デイサービスは生活支援の場所なので、医療行為はあくまでも補助的なもので、利用者さんの普段の生活のペースに合わせて補助などを行うことが大切です。

 

3.看護師のデイサービス勤務のメリット①体力的にキツイ仕事が少ない

キャリ姉
一般的な仕事内容をご説明したところで、ここからは、いかにデイサービスの仕事が魅力的か、転職相談V子さんにたっぷりお伝えできればと思います。まず一つ目のメリットは、体力的にキツイ仕事が少ない点です。病院では早朝から夜遅くまで、ずっと立ちっぱなしで動きまわることなど当たり前という場合も多いと思います。仕事が終わるとどっと疲れが出るなんてことありませんでしたか?
転職相談V子
ほんとに、そんなことばかりです!年齢的にも体力がなくなってきているのがわかって、しんどい時もたくさんあります。
キャリ姉
わかります。本当に多くの業務を次々にこなしていかないと終わらないのが、医療機関の看護師の仕事ですよね。その点、デイサービスの仕事はそういったことは少ないです。たまにトイレ介助で車いすから移る動作をする時などは、体力を使いますが、介護士と協力して業務を分担することができるので、それほど負担には感じないと思います。また、基本的に移動はフロアの中だけですので、階段を上り下りしたり、長距離を移動したりしなくて済みます。さらに椅子に座って作業を進めることが多いので、看護師の職業病とも言える腰痛に悩む必要もありません。年齢を重ねた看護師が介護系の職場にシフトしているのも、こういった理由もあるのかもしれません。

 

4.看護師のデイサービス勤務のメリット②残業が少ない

転職相談V子
体力的に余裕をもってゆとりを持って働けるなんていいですね。残業はどうでしょうか?多いですか?
キャリ姉
医療措置が少ないという点からもわかると思いますがデイサービスで残業はほとんどありません。デイサービスでは利用者さんを決まった時間にご自宅まで送るので余計な仕事は出にくいのです。もちろん月に一回程度のミーティングなどで、若干長めに残ることもありますが、病院でありがちな夜勤のままズルズル仕事をすることになったり、休日返上で勉強会に強制参加などということはありません。毎日規則正しい生活を送れるので、生活リズムが整いますよ。
転職相談V子
残業が当たり前でない環境で働けるなんて、それだけで嬉しいなぁ。
キャリ姉
残業が多いのと少ないのでは大きな違いですよね。デイサービスでは残業が少ないのでプライベートの時間をしっかり確保できる傾向が強いんです。これは看護師だけでなく介護士さんも残業が少ない傾向があって、介護士さんの中には小さいお子さんをお持ちの方も多くいらっしゃるので、保育園のお迎えに間に合うように、看護師・介護士含めて全員で仕事をきっちり時間内に終わらせて、サクッと帰るということが当たり前の雰囲気のデイサービスもあります。
転職相談V子
施設全体の雰囲気がそんな感じだと、早く帰ろうとすることに気まずい思いをしなくてすみますね。
キャリ姉
全員が同じ方向を向くって大切なことですよね。利用者さんの満足度を上げるためにも、働く自分たちの満足度も重視することは大きな意味があると思います。

 

5.看護師のデイサービス勤務のメリット③高齢者とじっくり関われる

キャリ姉
これまでのお話でもお伝えしましたが、デイサービスは生活支援の場なのでゆったりと時間が流れています。そのため、利用者さんの体調一つを確認にしても、食事や日中の様子などの日常の生活を通して伺うことになります。そのため日々の関りが深くなり、その日の声のトーンや表情から、正確な体調が読み取れるまでになっていきます。こういうことができるのも、デイサービスで看護師が働く醍醐味だったりします。
転職相談V子
そういう日常の中の変化を感じ取れるような関りって、病院ではなかなかできないから理想ですよね。看護師としての喜びも感じられる気がします。
キャリ姉
確かに喜びを感じるという表現は、デイサービスにピッタリだと思います。例えば、少し前までは出来なかった日常動作が、機能訓練で回復してできるようになったりすると、一緒になって喜びを分かち合うことができます。また、ご家族から利用者さんの表情が明るくなったとか、通うことを楽しみにしているなどと聞くたびに、充実感をえることができます。このように利用者さんと職員の距離が近いというのもデイサービスの特徴ですね。

 

6.看護師のデイサービス勤務のメリット④医療事故のリスクがほとんどない

キャリ姉
デイサービスの看護師勤務のメリットの話を続けますね。ところで転職相談V子さんは医療事故のリスクについて、不安を感じたことはありませんか?
転職相談V子
病院での業務は常に事故のリスクにさらされているので、時々怖いなと思うことはあります。特に患者に負担の大きい処置をする時などは、最大限の注意を払って行っています。
キャリ姉
そうですよね。医療的な処置というのはどうしてもリスクが伴うもので、どんなに気を付けていても、医療事故は起きてしまったりするわけです。その点デイサービスにはそもそも医療的な処置はほとんどありません。仮にあるとすれば、「痰の吸引」「口腔ケア」「食事介助(経腸栄養なども含め)」「投薬」「褥瘡や傷などの処置(軽度な処置のみ)」「爪切り」のような軽い処置ばかりです。そのため、病院のような事故のリスクに直面することは考えにくいと言えます。もちろん、体調不良を訴えて救急車を呼ぶ判断をするなどという場面がないわけではありませんが、非常にまれです。また、デイサービスの中には医療機関と提携しているところもあり、いざという時に迅速に対応できる仕組みになっている場合もあります。こういったことからも、それほど高いリスクの中で働くわけではないということが伝わるのではないでしょうか。

 

7.看護師のデイサービス勤務のデメリットは?

転職相談V子
メリットについては理解できてきましら、逆にデメリットについてはどのようなものがありますか?新たに介護の知識を得るのが大変とかですかね?
キャリ姉
そうですね、それもあります。ただ介護の知識はあらためてゼロから学ばなくても、医療の業務と重複している部分も多くあるので、デメリットとして挙げるほど負担になることはないと思います。どちらかというと、これまで働いてきた医療の現場と比較した場合に生じるものです。例えば「最新の医療知識や技術に触れる機会がない(褥瘡処置や急変対応など)」「給与が下がる(夜勤等がないため)」などでしょうか。
転職相談V子
知識や技術に関する問題は何となく想像できたけど、お給与に関しては思いつかなった!そうですよね、夜勤がない分手当が減るのは当然ですよね。
キャリ姉
そうなんです。意外と盲点なのがお給与に関する点なんです。病院務めをしていると、休日出勤や夜勤などで、何だかんだ手当がつくことが多いのですが、デイサービスではそれはありません。しかし、全体的に判断して、病院と比べてゆっくりと働ける点や、事故のリスクからある程度解放されることなどを考えると、魅力的な職場であることに変わりはありません。さらに、最新の医療知識や技術は、外部の研修などに参加することで、ある程度保つことは可能ですので、それほど心配する必要はないと思います。
転職相談V子
お給与も正直重要だけど、でもやりがいやゆとりって、実は一番大切なんじゃないかと思います。それに、今度はデイサービスで必要な知識や技術に磨きをかければいいですもんね!ちなみに年収が低めという前提の中でも年収が高くなりがちなデイサービスとかってあるんですかね?
キャリ姉
そうですね、デイサービスを運営する会社の中には、複数の施設を統括する本部のような機能を有しているところもあり、そこで働く場合には一般的なデイサービスで働くよりも給与が高く設定されていることがあります。しかし、業務内容としては、施設で働く職員の教育や環境改善などが主なものになるので、これまでご紹介してきた魅力とは少し異なってしまいますね。一般的にはデイサービスの看護師の給料は病院よりも低いという認識でいいと思います。何を優先するかは人それぞれですので、ご自分の中で譲れないものが何か、一度じっくり検討してから決めるのが良いと思います。

 

8.こんな看護師はデイサービスの職場へ転職するべき!

キャリ姉
ここまで、デイサービス看護師の仕事内容や転職するメリット・デメリットを紹介してきましたが、人それぞれ適材適所があると思います。最先端の医療現場でバリバリ働く方が合っている場合や、終末期の患者の心によりそうホスピスのような場所が合う人もいます。デイサービスに向いている看護師はどのような人か最後にまとめておきたいと思います。

 

デイサービスに向いている看護師はこんな人!

・医療機関である程度基本的な技術や知識を身に付けた人
・年齢的には30代以降(※看護師キャリア10年以上くらい)が理想
・規則正しい生活リズムにしたい人
・一人ひとりとじっくり関わりたい人
・病気中心ではなく、生活中心の現場に興味がある人
・体力的にゆとりをもって働きたい人

 

キャリ姉
これまでご説明してきたデイサービスの魅力にもつながるポイントですが、これらの内2つ以上当てはまる場合には、転職を考えても良いのではと思います。特に介護系の職場への転職に不安を抱えている人は、デイサービスから始めることがベストだと思います。というのも、介護系の職場の中には、体力的に厳しい職場もあります。医療の世界から違う世界に飛び込む最初は、できるだけストレスの少ない場所で、介護の業務に慣れることが楽しく続けるために重要なポイントになります。そういった点ではデイサービスほど心にゆとりを持てる職場はないと思います。
転職相談V子
デイサービスへの転職について魅力や検討すべき部分は良く分かりました。でも、たくさんある施設の中からどうやって転職先を選べば良いのでしょうか?最後にそこを教えて下さい。
キャリ姉
全国に相当数あるデイサービスから自分にあった場所を選ぶのには少しコツが必要です。というのも、運営会社によって様々な違いがあるからです。具体的に説明しますと、施設の雰囲気やコンセプトの違いで言えば、南国をイメージしたコンセプトを持っている場所もあれば、スポーツクラブの雰囲気を重視している場所などがあり、それに伴い看護師に求められる役割も異なります。また、職員の教育方針や業務内容に関しても、マニュアルがしっかり整備されているところもあれば、ほとんどない場所もあり、働きやすさに多いに差が出てきたりします。このような中から、自力で合ったものを探すのは至難の業ですよね。そこでおススメしたい2つのコツがあります。

一つ目は、「単発の仕事で体験してみる」ことです。この方法を上手く活用すれば、いきなり就職する前に、職場体験のようなお試しができるというわけです。例えば、同じ系列のデイサービスは流れが似ているものなので、系列ごとに単発業務を経験すると、効率よく複数の施設の特徴が分かってくると思います。そういう経験を積んでから、ご自分にあった系列の通いやすい場所に就職すれば、思っていたのと違う!というような大きなズレも少ないと思います。

転職相談V子
ある程度体験できると安心しますよね。でも、単発業務をするためのデイサービスを探したりするにはどうしたらいいのでしょうか?看護師の転職エージェントでいいんですか?
キャリ姉
転職エージェントに単発の仕事等あるのでそちらから見つけるのがいいですね。先に言われてしまいましたが2つ目のコツは「仕事探しのことは転職のプロに相談する」ことです。単発の仕事探しでも、キャリアアドバイザーと面談を行うこともできますので、ご自分の希望を直接伝えることで、より的確な案内をいただけると思います。転職エージェントに登録することに慣れていないと、今の職場に知られてしまわないかとか、無理やり転職先を押し付けられないかなど不安に思うかもしれませんが、中立な立場で親身に相談に乗ってくれるので、何はともあれ活用することをおススメしたいと思います。