障害者支援施設は、以前でいう障害者更生施設や授産施設などの入所施設の事を指します。平成24年4月から障害者自立支援法(平成25年4月より障害者総合自立支援法に変更)の規定により事業内容の名称の変更とサービス種別の変更が行われ、更生施設も授産施設も同じ「障害者支援施設」の名称となりました。
障害者総合自立支援法が定めている「障害者支援施設」とは、昼間に「生活介護」、「自立訓練」又は「就労移行支援」を行うとともに、夜間は「施設入所支援」を行う施設です。夜間の「施設入所支援」は各施設共通していますが、昼間に提供されるサービスは各施設で異なり、障害者の状態やニーズに応じた適切な支援が効率的に行われるよう、更生施設や授産施設などといった以前の障害種別ごとに分立していた33種類の施設・事業体系を、6つの日中活動に再編し障害を越えた援助がなされています。ですから、幅広い障害を持った人々の援助を行う入居施設の総称と言った捉え方をした方が理解がし易いかもしれません。

★障害者支援施設の看護師の仕事

障害者支援施設の職員配置基準には、必ず常勤の看護師を1名配置していなくてはならず、看護師は必要不可欠な人材です。

看護師の仕事は、入所者がどの様な障害を持っているかによって大きく変わってきますが、基本の業務内容としては、入所者の健康管理、投薬管理、通院の付き添いや、医師の定期的な診察の介助、MRSAや疥癬などの感染症の予防と対応、急変や事故などの緊急時対応が共通した仕事となります。

障害者支援施設の入所対象となる障害は、知的障害、身体障害、重症心身障害などがあげられます。障害別の看護業務としては、

知的障害…てんかんの持病を持つ入所者の発作時の対応、異常行動(興奮、自傷、異食など)に対する処置、脳波検査の補助など

身体障害…持病への看護、喀痰吸引、機能訓練(PT・OTと共に)、皮膚疾患(長時間同じ姿勢をしていることによる褥瘡など)の処置

重症心身障害…気管切開部や人工呼吸器などの看護処置・管理、喀痰吸引、皮膚疾患(寝たきりによる褥瘡など)の処置

などがあり、その他施設ごと、入所している人の障害の程度に応じて業務内容に違いが出てきます。また、近年施設入所をしている利用者の高齢化が進んでいる現状があり、老年期看護の色合いも強くなりつつあります。

★障害者支援施設の看護師に向いている人

障害者支援施設は、一般病院やクリニックと違い、入所者さんにとっての生活全てを預かる場です。入所者さんによっては一生を施設で過ごす方もいらっしゃいます。そのため看護師としての業務を遂行するのは勿論ですが、それ以上に入所者の方とのコミュニケーションを大切に考える事の出来る人が求められています。未経験者や新卒者よりも精神科や重症心身障害病棟、肢体不自由児病棟などでの勤務経験のある看護師が採用面でとても有利になります。ですが実際、経験を持たずに転職する看護師も大勢います。経験の有無関係なく障害に対する偏見を持たない人が障害者支援施設の看護師として向いているといえます。

★障害者支援施設への転職メリットとデメリット

障害者支援施設の看護師の勤務は基本的に早番、日勤、遅番の変則日勤体制です。夜勤はありませんが、常勤ならば、夜間の急な病変により呼び出しのあるオンコール対応を常勤の看護職員間で交換して行います。体力面や年齢により夜勤が辛く感じている看護師には転職することで体力的負担がかなり軽減するはずです。入所者の日々の健康を預かる重要なポストなので、多くの入所者や職員に信頼されるやり甲斐のある仕事です。障害者福祉に興味のある看護師に是非オススメしたい仕事です。

デメリットとしては、日によって勤務時間帯が異なり、ある施設では早番は7時~16時、遅番は10時~19時と勤務時間帯に大きな幅があります。「常勤日勤のみ」と言っても、核家族で子育て中といったママさんナースには、朝早く出勤したり、夕方遅くまで仕事をこなすのは困難です。ですから、常勤での勤務よりも、時間が固定されているパートや非常勤での勤務をおすすめします。

★障害者支援施設に転職するには

障害者支援施設は慢性的に看護師人材が不足している状態で、地元のハローワークやナースセンターにも随時何件かの求人を目にします。ですが、そういったルートからの転職は面接時に職場の内情や具体的な業務説明などがわからず、採用後「こんなはずじゃなかった!」と早期退職をしてしまうといった失敗例も多くみられます。特に障害者支援施設は施設毎に障害の種類も程度も違うので、どの様な障害を持つ人が入所しているのか、またどの様な業務内容なのかを確認することが大切です。その点、ナースフルなどの看護師専門の転職サイトは、求人先の情報を担当者が直接施設側に聞き込みをしてくれるので、転職後のトラブルも最小限に抑えられるうえ、転職後のアフターフォローも行っているので、もしトラブルがあったとしても安心です。