年収600万以上・残業なし等の「人気求人」をランキングで見る

ランキング1位マイナビ看護師 マイナビ看護師 ランキング2位看護師ワーカー ランキング3位レバウェル看護 レバウェル看護  

1.産婦人科とは?国内に医療施設はどのくらいあるの?

産婦人科は、妊娠・分娩・産褥期の妊産婦や新生児の診療やケアを行う「産科」と、女性特有の子宮や卵巣などの疾患に対する治療やケアが行われる「婦人科」があります。女性の看護師であれば、産婦人科で働くことに一度は興味を持ったことがあるかも知れません。ここでは、実際に働くとどうなのか、仕事内容や転職のメリット、デメリットなどをお伝えします。

転職相談N香
家の近くに新しく産婦人科が出来て、そこで看護師を募集しているので、少し産婦人科への転職を考えています。ですがこれま産科も婦人科にも働いたことがないので仕事のイメージがなかなかつきません。仕事内容や給与など色々と教えて下さい。ちなみに助産師資格は持っていません。
キャリ姉
分かりました。産婦人科というと妊娠・出産やその前後のケア、また新生児のケア、他に婦人科でいうと女性に特有の病気を持つ方への診療やケアというイメージがあるかと思います。一応、大まかに産科・婦人科・産婦人科について説明しますね。

 

産科:妊娠・分娩・産褥の治療やケアを行う

婦人科女性特有の疾患(卵巣、卵管、子宮、膣などに関する疾患、更年期障害、不妊、生理不順などの内分泌疾患など)の治療やケアを行う

産婦人科:産科と婦人科の両方を兼ねる

 

転職相談N香
もちろんこれくらいは私も現役看護師なので知ってます。それぞれの科によって対象となる患者さんが違いますよね。私は助産師の資格は持っていないので、看護師として広く妊娠・出産や婦人科疾患などを学びたいので、産婦人科にできれば転職ができればいいなと思っていて近所の求人に興味を持っているという現状です。ところで、実際に産婦人科はどのくらいあるのでしょうか?産科は少子化などの問題と共に、だんだんと減っている印象を受けます。産婦人科医が不足していたり、そのためにとても忙しいというイメージもありますが…。
キャリ姉
分娩を扱う産科に関してはそういう現状もありますね。そういう現状を支えるために現場で一緒に働く助産師や看護師にも多くの役割がより求められいますね。ご質問の産婦人科がある施設数は「厚生労働省・医療施設調査・病院報告の概況」によると、一般病院で産婦人科があるのは、2016年度で1,136施設前の年より23施設減っていました。2008年の1,319施設と比較するとなので8年で183施設減ったことになります。病院でなくクリニック(一般診療所)の方を見ても、こちらは2014年のデータになりますが2014年が3,105施設で2008年が3,555施設なので6年で450施設減ったことになります。これらから言えることは、一般病院においてもクリニックにおいても産婦人科施設は減少が目立っているということです。しかし一方で、最近は不妊治療を行う不妊クリニックなどは増えてきている傾向があるという事実もあります。不妊クリニックについては下記もご参考下さい。
転職相談N香
産婦人科は減ってきているけど不妊治療は行うところが増えてきているんですね。不妊治療から妊娠、出産、新生児のケアまで、女性のライフステージのとても大切なところに関われるのも産婦人科の魅力的ですね。不妊クリニックが増えてきているのは女性の社会進出や晩婚化という説明が上記の記事にありましたが、産婦人科が減っているのは普通に少子化が背景という感じでしょうか?
キャリ姉
そうなると思います。実際に日本の出生数(こちら参照)は2017年では94万6,065人※となり確実に減ってきています。1948年の2,681,624人という数字から下がり続け今ではその時の35%程度しか出生数がありません。これだけ人数が減っていたら産婦人科も減るということになりますね。さらに少子化はこrで止まったわけではなく今後も続く可能性もあります。
転職相談N香
そうなりますね。あ、ところで産科では分娩を扱うことがメインになると思いますが、助産師でなくても働くことはできるんですよね?私は助産師資格はないので。
キャリ姉
はい。もちろん分娩の直接的な介助は産科医や助産師が担いますが、看護師は間接的に分娩のケアに関わることはできます。産婦人科がある施設の規模や年間分娩数、助産師数によって、産科医や助産師のみが分娩に関わるところもあるでしょうし、スタッフの配置によっては看護師もより多くのケアを任されるところもありますね。日本看護協会の「助産師必要人数算出に関する提案」によると全体的に助産師数は増えてはいるものの実際の職場では助産師は不足しているという内容もうかがえますし、看護師に求められる役割は大きいですよ。

 

2.産婦人科看護師の仕事内容は?1日の流れは?

転職相談N香
実際に産婦人科の看護師の仕事の内容はどのようなものなのでしょうか。
キャリ姉
以下に簡単にまとめてみますね。他の科と同じく病棟業務と外来業務に分けられると思います。また産婦人科では分娩の有無によって、助産師との業務役割や分担も変わってくるかと思います。

 

出産前妊婦検診介助・診察介助・妊婦指導
分娩時助産師のサポート(外回りや器械出し)・帝王切開などの手術時はオペ介助
出産後産婦や新生児のケア・沐浴や授乳の指導・退院後の生活指導・産後検診介助
中絶手術時手術前後のケア・手術時のオペ介助
不妊治療治療の検査介助
婦人科女性特有婦人科疾患の症状や病気に対する治療の介助やケア(内科・外科両方)
転職相談N香
産婦人科の看護師の仕事は妊娠から分娩、新生児のケアや婦人科まで多岐に渡るんですね。働くに当たっては、たくさん勉強が必要になりそうです。
キャリ姉
そうですね。分娩を扱う産科や産婦人科では、分娩介助のメインは助産師や医師になると思いますが、その施設の助産師数などのマンパワーによって、そこで働く看護師の仕事内容や任される範囲も異なります。助産師がメインで勤務する産婦人科では、看護師は新生児看護がメインの業務になることもあります。
転職相談N香
やはり、分娩を扱うかどうか、助産師がどのくらい配置されているかによって看護師の仕事も異なってくるんですね。実際に産婦人科の1日の業務の流れはどのようになっているのでしょうか。
キャリ姉
これはある病院の産婦人科での2交代制の看護師の勤務内容ですが、一例を挙げますね。日勤と夜勤の例です。これらも夜間緊急入院や出産、緊急手術があればそれに対応しなければならず、夜勤であれば看護師でも時には仮眠が取れずに忙しいこともあるようです。

 

産婦人科看護師の1日の流れ(日勤・2交代)※8:30-17:00

8:30勤務開始(早めに到着し当日担当の患者の情報収集)
点滴やケア必要物品の準備
8:50夜勤からの申し送り、朝のカンファレンス
9:00ラウンド、患者との予定調整
VS測定、妊婦に対しCTGモニター機械装着やモニタリング
手術前準備、手術出し、術後患者の保清など
術後患者のケア(包帯やガーゼ交換、ドレーン抜去など)
分娩室準備、間接的分娩介助
10:30入院患者受け入れ、点滴施行、術後迎え
11:30-13:30
交代で休憩
13:30-14:00
カンファレンス、会議
14:00ラウンド、術後患者のケアなど
16:00カルテ記録
17:00業務終了

産婦人科看護師の1日の流れ(夜勤・2交代)※16:00-9:00

16:30勤務開始(早めに到着し当日担当の患者の情報収集)、日勤からの申し送り、夜勤業務確認、点滴やケア必要物品の準備
17:00ラウンド、術後患者の検温、授乳指導
19:00ラウンド、検温、CTGチェック、夜間電話対応、入院受け入れ
21:00消灯(以降翌朝の点灯時間まで2時間ごとのラウンド継続)、点滴準備と管理、カルテ記録
0:00休憩
6:30採血、VS測定、CTGチェック
7:50申し送り、食事配膳など
9:00業務終了

転職相談N香
産婦人科では分娩があるかないかによって大分仕事内容も異なってきそうですね。分娩があれば助産師はその介助に入るから、それ以外の業務を看護師が担わなければならないということですね。
キャリ姉
はい。もちろん、チーム医療として、助産師も看護師も同じチームですから、お互い業務を補完し合うことが必要です。先ほども伝えたように、助産師は妊娠分娩の正常や異常を判断し、正常な出産の「助産行為」を行うことが法律で定められています。一方で看護師は医師の指示があったとしても助産行為は行えません。そこは明確に仕事内容についても区別されます。
転職相談N香
あと、やはり働く病院の規模によっても仕事内容は変わってきますよね。例えば産婦人科であっても分娩を扱わない施設もありますか?
キャリ姉
はい、あります。入院施設のない産婦人科では分娩業務はなく、夜勤や休日出勤はほとんどないところもありますね。
転職相談N香
分娩を扱わない施設もあるんですね。あと気になったのが、不妊治療を行う施設が増えているということです。またより専門的な知識が必要になるんでしょうか。
キャリ姉
そうですね。不妊治療自体は多くが専門の不妊治療施設(クリニック)で行われるのが多いのですが、もちろん大学病院や総合病院等でも行われています。不妊治療自体、専門の施設や機器が必要になるので、まだ病院での施設が整えられていないところだと不妊治療専門のフロアがなく、妊産婦さんと不妊治療を受ける患者さんが一緒の病室にならざるを得ない状況もあったと、ある産科で勤務経験のある看護師は言っていました。
転職相談N香
そういう場所だと看護師は患者さんへの接し方にも配慮が求められますね。分娩や婦人科の手術であったり、新生児ケア、そして不妊治療まで、とても興味深い分野ではあるけど、本当に多忙な業務を看護師はこなしていることが分かります。
キャリ姉
仕事内容からしても、看護や助産技術だけでなく、患者さんやその家族に対する配慮や心遣い、精神的なケアがより重要になってくる分野といえますね。ですが、それらがきちんとできるように看護のケア技術が身につけば、それはその人にとっても良い経験や今後のキャリア形成の上でも良い武器になるのではないかと思います。

 

3.産婦人科看護師になるメリット・デメリットは?

転職相談N香
産婦人科の仕事内容を教えてもらいましたが、では実際に看護師として転職する際にメリットはどのようなものがありますか?
キャリ姉
私なりの見解ですが、産婦人科の転職では以下のようなメリットが挙げられます。

 

  • 女性のライフステージの中でも重要な妊娠や出産に携わることができる。
  • 生命の誕生に立ち会うことができる。
  • 産婦人科の技術を学びながら、精神的なケアを学ぶことができる。
  • 婦人科では、外科・内科病棟の特徴が含まれ、新生児看護や成人看護、急性期〜慢性期など幅広く学ぶことができる。
  • 急変時に対応できるスキルを磨ける。
  • 将来、助産師資格の取得を希望するなら、良いステップアップの経験になる。

 

転職相談N香
なるほど、たくさんのメリットがあるんですね。やはり、妊娠・出産に関われるのは本当にこの科であればこそですよね。赤ちゃんが生まれる瞬間に立ち会えて「おめでとうございます」と言えるのも本当にかけがえのない体験だと思います。
キャリ姉
そうですね。もちろん、出産という嬉しい出来事だけでなく、流産や死産、中絶手術などそれではない場面に立ち会うこともあります。でも、そういう境遇に置かれた患者さんやご家族にとっては、身体的なケアだけでなく精神的なケアもより必要とされます。そのようなケアができる看護師になり得ることも大きな魅力の一つです。
転職相談N香
では反対にデメリットはあるのでしょうか?
キャリ姉
産婦人科の看護師のデメリットは次のようなものが挙げられると思います。

 

  • 大学病院などの規模でなければ、患者さんの症例は限られ、仕事自体もルーティン化で看護技術を磨きにくい。
  • 全て安全な出産とは限らない。常に訴訟のリスクがある。現場の緊張感が高い。
  • スペシャリストと言うよりもゼネラリスト向きである。妊産褥婦は自立度が高く基礎的な看護技術を磨く機会が限られる。
  • 特に大学病院の産婦人科は正常ではない妊産婦のケアが求められ、その分急変等も起こりやすい。普段の業務を行いながらそのようなイレギュラーな対応も求められる。勤務場所によっては非常に激務になり得る。
  • 流産・死産・中絶手術に立ち会うこともある。
  • 看護師として助産師との業務の差や役割・責任の違いを感じることがある。新生児ケアがメインの業務になることもある。
  • 夜勤時に分娩があると少ない人数の中での業務を求められる。

 

キャリ姉
上記はデメリットとして私が思うところです。でも産婦人科に限らず、これは他科も同じです。やはり転職する看護師が何をそこで学びたいのか、どんな働き方をしたいかによって、ここに挙げるようなデメリットがあったとしても、それはそれぞれが克服できるものになると思います。
転職相談N香
わかりました。このようなデメリットはもちろん主観的なものもあると思います。また勤務場所や条件にもよると思うので、転職する前によく調べたり、確認することが重要なんだと改めて認識できました。

 

4.産婦人科看護師の給料は?常勤とパートの比較など

転職相談N香
実は一番気になるのは、産婦人科看護師のお給料なんですが・・・。他の科と比べるとお給料はどうなんでしょうか?
キャリ姉
他科と比べて給料はあまり変わりません。ただし、助産師であれば10,000-30,000円の資格手当がつき、看護師との給料の差は出てくるでしょう。また、助産師であれば分娩介助を行った場合、看護師であればその補助を行った場合には、分娩手当がつくところもあるようです。
転職相談N香
やはり分娩を扱う施設だと、その分の手当も見込めるということですね。看護師であれば直接分娩介助はできないけれど、その分娩介助の補助を行う形で手当が出るんですね。
キャリ姉
分娩という点から言えば、分娩件数が多いクリニックだとその分の報酬もありますから、助産師や看護師の給料にも反映するでしょう。分娩件数が多く給料面でも高いところでは、その分業務が多忙である可能性が高いことは想像できますね。お給料をとるか、仕事が忙しくてもやりがいをとるかになってくるんでしょうね。でもいずれにしても、女性の健康により深く携わることができることにやりがいを見出すのなら、転職をする価値はあるように思いますよ。

実際の給料も少しリサーチしてみました。病院とクリニックではその給与に若干違いはありますが、看護師転職エージェントで調べていると以下くらいが相場かなと思います。数十件チェックした平均ということで「参考モデル」という形でまとめてみました。他の診療科とそこまで遜色はないかと思います。

 

参考モデル(1)(看護師常勤 病棟・外来業務兼)
月給:245,000-325,000円
基本給:180,000-250,000円+諸手当65,000-75,000円
諸手当内訳:業務手当40,000円ー50,000円、夜勤手当25,000円(5,000円/回)、賞与年2回(前年度実績4.0ヵ月)

参考モデル(2)(看護師常勤 病棟・外来業務兼)
月給:215,000〜385,000円
基本給:155,000〜230,000円+諸手当60,000〜155,000円
諸手当内訳:資格手当:10,000〜30,000円、夜勤手当50,000〜125,000円(25,000円/回)、賞与年2回(前年度実績3,0ヵ月)

参考モデル(3)(看護師常勤 外来業務のみ)
月給:205,000〜235,000円
基本給:175,000〜205,000円+諸手当30,000円
諸手当内訳:資格手当30,000円、賞与年2回(前年度実績3.0ヵ月)

参考モデル(4)(看護師夜勤専従パート・2交代制)
・常勤スタッフと2名体制
・夜勤1回28,000円

 

転職相談N香
なるほと。施設規模や経営状況にもよるかと思いますが、少しずつですが差はあるんですね。夜勤手当も1回5,000円と25,000円と違いはかなり大きいですね。
キャリ姉
そうですね。やはり個人病院であると、特に産婦人科は年間どのくらいの分娩件数があるかによって、経営も大きく異なり、人件費にも影響されるのだと思います。上述しましたが、給与が多いほど、その分、分娩件数も多く、仕事も多忙になるといったことも予測できますね。

転職相談N香
わかりました。あと、常勤でなくてパートでの働き方もできるんですよね。その場合の大体の時給の相場はどのくらいですか?

キャリ姉
そうですね。地方の産婦人科クリニックだと、時給1,400円〜とかでしょうか。都内のクリニックで病棟にて日勤・夜勤もできるところだと時給1,800〜2,500円というところもあります。上記で説明した夜勤専従とかのバイトだと1回で3万円程度の募集ですが時給に直すとおおよそそんなものかと思います。常勤やパート勤務、そして夜勤専従もあったり、産婦人科看護師として勤務する場合でも、働き方が色々と選択できるということですね。

 

5.産婦人科看護師の求人は多い?転職のポイントは?

 

転職相談N香
産婦人科への転職にあたり求人数ってどうなのでしょうか?あとどんな施設の求人が多いですか?大学病院とかよりも個人病院など小規模なものが多いイメージですか?
キャリ姉
、産婦人科看護師の求人で検索をすると、他科と同じく求人はたくさん出てきます。ただおっしゃる通り大学病院や一般病院というよりはもっと小規模なもクリニックが多いですね。大学病院や一般病院ではなかなか産婦人科のみに特化しての求人を探すことは難しいのが現状なので、ある程度の規模の病院の産婦人科に転職をしたいのであれば、応募する前に産婦人科に配属が可能がどうかを確認する必要がありますね。

あとご質問の「求人数」については産婦人科看護師の求人はありますが、やはりやや特殊な科ではありますので、他科と比べると数はそれほど多くはありません。理由としては、産婦人科の看護技術は他の科で応用しにくく、他科への転職がしにくいこと、そのため多くの看護師が同じ産婦人科で転職を繰り返す傾向があることが予想されます。また地域によっても、もちろん給料や条件も異なりますから、色々な転職サイトを検索して十分検討する必要がありますね。

転職相談N香
産婦人科への転職のイメージが大分つきました。以前から女性の健康や出産などには興味があったので、看護師としての経験を積むためにも産婦人科への転職も良いのかなと思っています。あと何か転職へのアドバイスはありますか?
キャリ姉
そうですね。これは他科への転職と通じることもあるのですが、特に産婦人科への転職については以下について比較検討することが重要になると思います。

 

  • 年間の取扱分娩数
  • ハイリスク・ローリスク妊産婦数と割合
  • どのような分娩スタイルが主体か(自然分娩、帝王切開が多いのか)
  • 何交代制か
  • 看護師と助産師数の割合
  • 夜勤時の体制(助産師+看護師)
  • オンコール体制や時間外勤務手当
  • 教育体制

 

転職相談N香
分娩を扱う産婦人科であれば、分娩数や分娩スタイルについて調べることがとても重要ですね。あと一緒に働く助産師がどのくらい配置されているかによっても、看護師の仕事内容や程度も異なってくるんですね。
キャリ姉
そうですね。あとは、もし本当に分娩に関わりたいのであれば、今後助産師資格を取得することも視野に入れることができます。助産師資格取得への経験のために産婦人科看護師として勤務することも転職の良い選択肢になります。勤務先によっては、助産師資格取得の支援も行っているところもありますから、そのような視点を持って転職先を探すことも良いでしょう。また助産師資格以外にも、今後のステップアップとして、「不妊症看護認定看護師」「新生児集中ケア認定看護師」「母性看護専門看護師」などの資格を取得していくことも可能ですので、女性の健康や出産に興味があり、さらに勉強して収入を増やしていきたいという看護師にはとても魅力的な職場になりうると思います。
転職相談N香
説明ありがとうございました。お話してもらったことを参考にして、自分でも転職エージェントで検索しながら、自分にあった職場が見つけられたらと思います。

 

5.産婦人科の看護師へ転職した体験談2名分を紹介!

キャリ姉
最後に産婦人科の看護師へ転職した2名の転職体験談をインタビューしてきましたのでご紹介します。26歳と35歳の女性看護師お二方です。

 

26歳女性看護師・一般病院の内科勤務から大学病院の産婦人科へ

私は、看護大学卒業後、一般病院の内科に勤めていましたが、以前より女性の健康により関われる産婦人科で働くことに興味があり、大学病院の産婦人科へ転職をしました。やはり、産婦人科は特殊な科ですし、分娩も何が急に起きるか分かりません。なので、そのような急変時に対応できるよう、より教育体制の整えられた大学病院で学びたいと思いました。

実際に、産婦人科で働いてみると想像以上に大変で、正直驚きました。出産という嬉しい出来事に関われるその醍醐味ややりがいはもちろん感じます。しかし、分娩まで母体と胎児両方の命を守って行かなければならず、看護師の私が行うケアの一つ一つに責任を感じながら、常に緊張感を持って仕事をしています。

また大学病院だと、正常経過をたどる妊産褥婦だけでなく、合併症をもつハイリスク妊娠の割合も多く、看護にあたっては非常に神経を使います。さらに最近は不妊治療を受け妊娠をされた高齢妊婦も多く、今後もよりハイリスク妊産婦も増えていくと思います。少しでも異常を感じたら、すぐに医師や助産師に報告をし早期に対応できるよう努めています。病棟自体は産科医師、助産師、看護師とそれぞれの役割を担いながら、非常に良いチーム医療が行われていると感じています。

今後は、産婦人科領域での看護技術をより深めていくために、NICUでの勤務を希望しています。そうやって、ステップアップができる環境に転職ができて良かったと思いますし、これができるのも、大学病院だからこそと思っています。

 

35歳女性看護師・出産でのブランクを経て未経験で産婦人科へ転職

産婦人科勤務はなかったのですが、出産を経験して、その時に関わっくれた助産師や看護師の対応にとても感銘を受け、自分も産婦人科で働きたいと思うようになりました。そして、子供がある程度大きくなったのを機に、思い切って個人病院の産婦人科に転職をしました。

外来と病棟があるのですが、正直病棟での業務はハードです。分娩や緊急オペが入ると、助産師や医師はその対応に追われますから、他看護師などのスタッフは残された業務を行わなければなりません。特に夜勤では、個人医院なので看護師1名で行うことが多く、分娩時にはオンコールで助産師や医師が駆けつける体制でした。たくさんの妊産婦や新生児に関われるのは産婦人科ならではですが、一方で死産や中絶手術などを体験する方もおり、自分もそういった患者さんと関わるときには、感情が揺れることもあります。産婦人科では、患者さんにとって嬉しいことだけでなく、そうでないことも起こり得るし、そういう状況の患者さんに対し看護師として女性としてどう接することが大切なのかを日々学んでいます。もちろん、婦人科の患者さんも外来に来られますが、最近は不妊治療を病院でも始めて、また新たに仕事の幅が広がるような気がしています。

実は、助産師の資格を取ることも考えていたのですが、子供もいるので今から助産学校に通うのは大変かなと考えていました。でも、不妊治療に関わることで、助産師の資格がなくても、産婦人科領域でまたより多くの知識や技術を学べるのではないかと思っています。

 

看護師が産婦人科への転職を成功させるポイント

産婦人科は上記で説明した通り、少子化などの影響を受けて施設数が減っていることなどもあり、求人は看護師求人全体の中でも割と少ない方です。求人が少ないということで、転職活動をしていても「産婦人科の求人が見つかった!」と詳細条件もチェックせずに飛びついてしまう看護師さんもいます。そこで利用して欲しいのがマイナビ看護師などの転職エージェントです。具体的に「年収500万以上の山手線沿いの産婦人科」「日勤専従のクリニックの産婦人科で渋谷周辺」など具体的に指示をしておけば条件にあう最新の求人を提案してくれます。本気で産婦人科の看護師求人の情報収集をしたい方はぜひご利用下さい。